The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

February 19, 2004 Vol. 350 No. 8

高リスク悪性黒色腫における切除マージン
Excision Margins in High-Risk Malignant Melanoma

J.M. Thomas and Others

背景

厚さ 2 mm 以上の皮膚黒色腫を切除するさいに必要な切除マージンに関しては,議論が存在する.

方 法

1 cm のマージンと 3 cm のマージンを比較する無作為臨床試験を実施した.

結 果

登録した患者 900 例のうち,453 例を 1 cm の切除マージンの手術に,447 例を 3 cm の切除マージンの手術に無作為に割付けた.追跡期間の中央値は 60 ヵ月であった.1 cm の切除マージンは,局所限局性の再発リスクの増大と有意に関連していた.1 cm の切除マージン群では局所再発(初回イベント)が 168 件あったのに対し,3 cm の切除マージン群では 142 件であった(ハザード比 1.26;95%信頼区間 1.00~1.59;P=0.05).1 cm の切除マージン群では黒色腫に起因する死亡が 128 件あったのに対し,3 cm の切除マージン群では 105 件であった(ハザード比 1.24;95%信頼区間 0.96~1.61;P=0.1).全生存率は両群でほぼ同程度であった(死亡に対するハザード比 1.07;95%信頼区間 0.85~1.36;P=0.6).

結 論

予後不良な黒色腫(厚さ 2 mm 以上と定義)に対する 1 cm の切除マージンは,3 cm のマージンよりも局所再発のリスクが有意に高いが,全生存率はほぼ同程度である.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2004; 350 : 757 - 66. )