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October 28, 2004 Vol. 351 No. 18

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インターンの勤務時間の短縮が集中治療室における重大な医療過誤に与える影響
Effect of Reducing Internsユ Work Hours on Serious Medical Errors in Intensive Care Units

C.P. Landrigan and Others

背景

睡眠不足が神経行動能力を低下させることは明らかにされてきたが,それが医療過誤にどのような影響を及ぼすかを検討した研究はほとんどない.

方 法

前向き無作為試験を行い,シフト 1 回おきに長時間(24 時間以上)の勤務シフトを組み込んだ従来のスケジュール(「3 日ごと」の当直を含むスケジュール)で勤務した場合と,長時間勤務シフトをなくし,1 週間当りの勤務時間数を減らした介入スケジュールで勤務した場合とで,インターンによる重大な医療過誤の発生率を比較した.事故は,直接の連続的観察を含む,学際的な 4 つのアプローチで確認した.インターンに割当てられたスケジュールを知らされていない 2 人の医師が,それぞれ独立して各事故を評価した.

結 果

634 件の入院を含む計 2,203 患者・日のあいだに,インターンが起した医療過誤は,従来のスケジュールで勤務中のほうが,介入スケジュールで勤務中よりも 35.9%多く(136.0 件/1,000 患者・日 対 100.1 件/1,000 患者・日,P<0.001),そのうち未然に防ぐことができなかった重大な過誤は 56.6%多かった(P<0.001).集中治療室における重大な過誤の総発生率は,従来のスケジュールで勤務中のほうが,介入スケジュールで勤務中よりも 22.0%高かった(193.2 件/1,000 患者・日 対 158.4 件/1,000 患者・日,P<0.001).インターンは,従来のスケジュールで勤務中に,介入スケジュールで勤務中よりも重大な投薬ミスを 20.8%多く起していた(99.7 件/1,000 患者・日 対 82.5 件/1,000 患者・日,P=0.03).また,インターンは,従来のスケジュールで勤務中に,介入スケジュールで勤務中よりも重大な診断ミスを 5.6 倍多く起していた(18.6 件/1,000 患者・日 対 3.3 件/1,000 患者・日,P<0.001).

結 論

24 時間以上のシフトで頻繁に勤務するインターンのほうが,短時間シフトで勤務するインターンよりも,重大な医療過誤を相当多く起した.長時間勤務シフトを廃止し,1 週間当りのインターンの勤務時間数を減らせば,集中治療室における重大な医療過誤を減らすことができる可能性がある.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2004; 351 : 1838 - 48. )