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September 29, 2005 Vol. 353 No. 13

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死亡リスクの低い重症敗血症の成人に対する活性型ドロトレコギン・アルファ
Drotrecogin Alfa(Activated)for Adults with Severe Sepsis and a Low Risk of Death

E. Abraham and Others

背景

2001 年 11 月,米国食品医薬品局(FDA)は,死亡リスクの高い重症敗血症の成人に対する活性型ドロトレコギン・アルファ(drotrecogin alfa [activated];DrotAA)の使用を承認した.FDA は,死亡リスクの低い重症敗血症の成人で DrotAA の有効性を評価する研究を行うことを要請した.

方 法

二重盲検プラセボ対照多施設共同試験において,死亡リスクの低い重症敗血症(急性生理的異常・慢性度による重症度評価 [Acute Physiology and Chronic Health Evaluation ;APACHE II]スコア 25 未満,または単一臓器不全と定義)の成人患者を,プラセボまたは DrotAA(24 μg/kg 体重/時間)のいずれかを 96 時間静脈内投与する群に無作為に割付けた.あらかじめ定義した主要エンドポイントは全死因死亡とし,投与開始から 28 日後に評価を行った.投与開始後 90 日以内の院内死亡率を評価し,安全性に関する情報を集めた.

結 果

試験への登録は,DrotAA の使用による 28 日死亡率の有意な低下を示すというあらかじめ定義した目標を満たす可能性が低かったため,早期に終了した.研究には 2,640 例を登録し,28 日間の追跡で 2,613 例(プラセボ群 1,297 例,DrotAA 群 1,316 例)のデータを収集した.プラセボ群と DrotAA 群のあいだには,28 日死亡率(プラセボ群 17.0% 対 DrotAA 群 18.5%,P=0.34,相対リスク 1.08,95%信頼区間 0.92~1.28)および院内死亡率(20.5% 対 20.6%,P=0.98,相対リスク 1.00,95%信頼区間 0.86~1.16)のいずれにも,統計学的な有意差は認められなかった.重大な出血の発生率は,DrotAA 群のほうがプラセボ群よりも,投与時(2.4% 対 1.2%,P=0.02)および 28 日間の試験期間(3.9% 対 2.2%,P=0.01)のいずれにおいても高かった.

結 論

単一臓器不全や APACHE II スコアが 25 未満といった死亡リスクの低い重症敗血症患者では,DrotAA は,有益な治療効果がなく重大な出血の合併率が高いことから,使用すべきでないことが示される.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2005; 353 : 1332 - 41. )