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July 21, 2005 Vol. 353 No. 3

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標準指標によって示される米国の病院のケアの質,2002-2004 年
Quality of Care in U.S. Hospitals as Reflected by Standardized Measures, 2002-2004

S.C. Williams and Others

背景

2002 年 7 月,米国医療機関認定合同委員会(Joint Commission on Accreditation of Healthcare Organization;JCAHO)は,認定病院の実績を追跡し,医療の質の向上を促すためにデザインされた,実績に対する標準評価指標を導入した.

方 法

病院の実績を,急性心筋梗塞,心不全,肺炎のケアの質に関して,18 の標準指標を用いて評価した.18 の指標のうち,1 つは臨床転帰(急性心筋梗塞後の病院での死亡)を評価する指標で,残りの 17 は診療の過程を評価する指標であった.データは,2 年間にわたり 3,000 ヵ所以上の認定病院で収集した.調査期間を通じて,すべての参加病院に対し,比較報告の形で四半期ごとにフィードバックを行った.

結 果

記述分析では,18 の指標のうち 15 の指標について,対象とした病院の実績が有意に改善していることが示された(P<0.01).また,有意に悪化した指標はなかった.改善の程度は,検討した 8 回の四半期のあいだで 3~33%と幅があった.診療の過程に関する 17 の指標のうち 16 の指標では,ベースライン時の実績レベルが低い病院のほうが,ベースライン時の実績レベルが高い病院よりも,その後 2 年間に大きな改善がみられた.

結 論

2 年間にわたり,急性心筋梗塞,心不全,肺炎に対する診療の過程を反映する指標に,一貫した改善が認められた.改善の理由を検討するには,量的研究および質的研究が必要である.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2005; 353 : 255 - 64. )