The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

November 2, 2006 Vol. 355 No. 18

早期乳癌に対するアジュバント療法としてのエピルビシンとシクロホスファミド+メトトレキサート+フルオロウラシルの併用
Epirubicin and Cyclophosphamide, Methotrexate, and Fluorouracil as Adjuvant Therapy for Early Breast Cancer

C.J. Poole and Others

背景

全英エピルビシンアジュバント試験(National Epirubicin Adjuvant Trial;NEAT)と BR9601 試験において,早期乳癌のアジュバント療法におけるアントラサイクリン系薬剤の有効性を検討した.

方 法

NEAT では,エピルビシンを 4 コース投与したあとにシクロホスファミド+メトトレキサート+フルオロウラシル(CMF)を 4 コース投与するレジメンと,CMF のみを 6 コース投与するレジメンとを比較した.BR9601 試験では,エピルビシンを 4 コース投与したあとに CMF を 4 コース投与するレジメンと,CMF のみを 3 週間ごとに 8 コース投与するレジメンとを比較した.主要エンドポイントは,無再発生存率および全生存率とした.副次的エンドポイントは,有害作用,投与量(dose intensity),QOL とした.

結 果

2 つの試験に早期乳癌の女性 2,391 例を登録し,中央値で 48 ヵ月間追跡した.無再発生存率および全生存率は,エピルビシン+CMF 群のほうが,CMF 群より有意に高かった(2 年無再発生存率,91% 対 85%;5 年無再発生存率,76% 対 69%;2 年全生存率,95% 対 92%;5 年全生存率,82% 対 75%;すべての比較において log-rank 検定で P<0.001).再発(または再発のない死亡)のハザード比(0.69,95%信頼区間 [CI] 0.58~0.82,P<0.001)および全死因死亡のハザード比(0.67,95% CI 0.55~0.82,P<0.001)は,エピルビシン+CMF 群のほうが CMF 群よりも優れていた.独立した予後因子は,リンパ節の状態,腫瘍悪性度,腫瘍サイズ,エストロゲン受容体の状態(4 つの因子についてすべて P<0.001),および血管浸潤またはリンパ浸潤の有無(P=0.01)であった.これらの因子とエピルビシン+CMF の効果との相互作用は認められなかった.有害作用の全発現率は,エピルビシン+CMF 群のほうが CMF 群よりも有意に高かったが,投与量と QOL への有意な影響は認められなかった.

結 論

早期乳癌に対するアジュバント療法として,エピルビシン+CMF は CMF よりも優れている.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00003577)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2006; 355 : 1851 - 62. )