The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

May 17, 2007 Vol. 356 No. 20

軽症持続型喘息における治療縮小戦略の無作為化比較
Randomized Comparison of Strategies for Reducing Treatment in Mild Persistent Asthma

The American Lung Association Asthma Clinical Research Centers

背景

治療ガイドラインでは,症状が持続する喘息患者に対しては吸入副腎皮質ステロイドを使用することと,治療をコントロールの維持に必要とされる最低限度までステップダウンすることを推奨している.1 日 2 回の吸入副腎皮質ステロイドの使用により良好にコントロールされている喘息患者に対し,1 日 1 回のモンテルカスト(本試験の主要仮説),あるいは 1 日 1 回のプロピオン酸フルチカゾン+サルメテロール(本試験の副次仮説)による治療のステップダウンを行うことができるかどうかは明らかにされていない.

方 法

フルチカゾン吸入剤(1 日 2 回,100 μg)により良好にコントロールされている喘息患者 500 例を,フルチカゾンを継続投与する群(1 日 2 回,100 μg)(169 例),モンテルカストを投与する群(毎晩 5 mg または 10 mg)(166 例),フルチカゾン(100 μg)+サルメテロール(50 μg)を毎晩投与する群(165 例)に無作為に割り付けた.治療は 16 週にわたり,二重盲検法により行われた.主要評価項目は治療成功期間とした.

結 果

フルチカゾンの継続投与,あるいはフルチカゾン+サルメテロールによる治療への切替えが行われた患者の約 20%で治療が不成功となったのに対し,モンテルカストへ切り替えられた患者では 30.3%が不成功となった.両比較におけるハザード比は 1.6 であった(95%信頼区間 1.1~2.6,P=0.03).喘息の症状のない日数の割合(78.7~85.8%)は,3 群で同等であった.

結 論

1 日 2 回のフルチカゾン吸入剤の使用により良好にコントロールされている喘息患者では,治療不成功率を上昇させることなく 1 日 1 回のフルチカゾン+サルメテロールに切り替えることができる.モンテルカストへの切替えは治療不成功率の上昇を招き,喘息のコントロールが低下した.しかし,モンテルカスト投与を受けた患者では,治療期間の 78.7%において症状のない状態が維持された.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00156819)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2007; 356 : 2027 - 39. )