The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

July 17, 2008 Vol. 359 No. 3

低炭水化物食,地中海食,低脂肪食による減量
Weight Loss with a Low-Carbohydrate, Mediterranean, or Low-Fat Diet

I. Shai and Others

背景

減量食の有効性と安全性を比較する試験は,追跡調査期間が短く,脱落率が高いことから限界があることが多い.

方 法

この 2 年間の試験では,中等度肥満の被験者 322 例(平均年齢 52 歳,平均 BMI [体重〈kg〉を身長〈m〉の 2 乗で除した値] 31,男性 86%)を,次の 3 つの食事群に無作為に割り付けた;カロリー制限した低脂肪食群,カロリー制限した地中海食群,カロリー制限していない低炭水化物食群.

結 果

試験食に対する遵守率は,1 年目で 95.4%,2 年目で 84.6%であった.地中海食群では,食物繊維の摂取量がもっとも多く,一価不飽和脂肪:飽和脂肪の比率がもっとも高かった(すべての試験群間の比較について P<0.05).低炭水化物食群では,炭水化物摂取量がもっとも少なく,脂肪,蛋白質,コレステロールの摂取量がもっとも多く,また,尿中にケトン体が検出される参加者の割合がもっとも高かった(すべての試験群間の比較について P<0.05).体重減少は平均で,低脂肪食群で 2.9 kg,地中海食群で 4.4 kg,低炭水化物食群で 4.7 kg であった(割り付けられた食事群と時間の相互作用について P<0.001).介入を完了した 272 例における体重減少は,それぞれ平均 3.3 kg,4.6 kg,5.5 kg であった.総コレステロール:高比重リポ蛋白コレステロールの比率の相対的低下は,低炭水化物食群で 20%,低脂肪食群で 12%であった(P=0.01).糖尿病を有していた 36 例では,空腹時血糖値とインスリン濃度の変化は,地中海食群のほうが低脂肪食群よりも好ましい結果であった(空腹時血糖値に関する糖尿病・地中海食・時間の相互作用について P<0.001).

結 論

地中海食と低炭水化物食は,低脂肪食の有効な代替食となる可能性がある.脂質(低炭水化物食の場合)および血糖コントロール(地中海食の場合)にみられた好ましい作用から,個人の嗜好および代謝上の問題に合わせた個別の食事介入を行うことができる可能性がある.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00160108)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2008; 359 : 229 - 41. )