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November 19, 2009 Vol. 361 No. 21

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2 型糖尿病と慢性腎臓病の患者に対するダルベポエチンα の臨床試験
A Trial of Darbepoetin Alfa in Type 2 Diabetes and Chronic Kidney Disease

M.A. Pfeffer and Others

背景

2 型糖尿病,慢性腎臓病(CKD)を有する患者では,貧血は心血管イベント・腎イベントのリスク増加と関連している.ダルベポエチンα はヘモグロビン濃度の上昇に有効であるが,そのような患者の臨床転帰に対する効果は十分に検証されていない.

方 法

糖尿病,CKD,貧血を合併した 4,038 例を対象としたこの試験では,2,012 例を目標ヘモグロビン濃度を約 13 g/dL としてダルベポエチンα を投与する群に,2,026 例をプラセボを投与する群に無作為に割り付けた.ヘモグロビン濃度が 9.0 g/dL を下回った場合には,ダルベポエチンα の応急投与を行うこととした.主要エンドポイントは,死亡・心血管イベント(非致死的心筋梗塞,うっ血性心不全,脳卒中,心筋虚血による入院)の複合転帰と,死亡・末期腎不全(ESRD)の複合転帰とした.

結 果

死亡・心血管イベントは,ダルベポエチンα 群 632 例,プラセボ群 602 例で発生した(ダルベポエチンα 対 プラセボのハザード比 1.05,95%信頼区間 [CI] 0.94~1.17,P=0.41).死亡・ESRD は,ダルベポエチンα 群 652 例,プラセボ群 618 例で発生した(ハザード比 1.06,95% CI 0.95~1.19,P=0.29).致死的・非致死的脳卒中は,ダルベポエチンα 群 101 例,プラセボ群 53 例で発生した(ハザード比 1.92,95% CI 1.38~2.68,P<0.001).赤血球輸血は,ダルベポエチンα 群 297 例,プラセボ群 496 例に施行された(P<0.001).ダルベポエチンα 群では,患者評価による疲労にのみ軽度の改善が認められた.

結 論

糖尿病,CKD,中等度の貧血を有する,透析を受けていない患者にダルベポエチンα を使用しても,2 つの主要複合転帰(死亡・心血管イベント,または死亡・腎イベント)のリスクはいずれも減少せず,脳卒中リスクの増加がみられた.この脳卒中リスクは,臨床的意思決定に関わる多くの人々にとって,可能性のある利益よりも重要となる.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00093015)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2009; 361 : 2019 - 32. )