The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

Share

RSS

日本語アブストラクト

February 7, 2013 Vol. 368 No. 6

急性内科疾患患者の血栓予防のためのリバーロキサバン
Rivaroxaban for Thromboprophylaxis in Acutely Ill Medical Patients

A.T. Cohen and Others

背景

急性内科疾患により入院した患者における血栓予防の,臨床的に適切な期間は明らかにされていない.多施設共同無作為化二重盲検試験において,リバーロキサバンを長期間経口投与した場合の有効性と安全性を,エノキサパリンを標準期間皮下投与した後にプラセボを投与した場合と比較評価した.

方 法

急性内科疾患により入院した 40 歳以上の患者を,エノキサパリン 40 mg 1 日 1 回の皮下投与を 10±4 日間,プラセボの経口投与を 35±4 日間行う群と,プラセボの皮下投与を 10±4 日間,リバーロキサバン 10 mg 1 日 1 回の経口投与を 35±4 日間行う群に無作為に割り付けた.主要有効性転帰は,無症候性近位部静脈血栓塞栓症または症候性静脈血栓塞栓症の,10 日目までの発生(非劣性検定)と 35 日目までの発生(優位性検定)の複合とした.主要な安全性転帰は,重大な出血と,重大ではないが臨床的に重要な出血の複合とした.

結 果

8,101 例が無作為化された.主要有効性転帰イベントは,10 日目の時点では,リバーロキサバンを投与した 2,938 例中 78 例(2.7%)と,エノキサパリンを投与した 2,993 例中 82 例(2.7%)に発生し(リバーロキサバンの相対リスク 0.97,95%信頼区間 [CI] 0.71~1.31,非劣性について P=0.003),35 日目の時点では,リバーロキサバンを投与した 2,967 例中 131 例(4.4%)と,エノキサパリンを投与した後にプラセボを投与した 3,057 例中 175 例(5.7%)に発生した(相対リスク 0.77,95% CI 0.62~0.96,P=0.02).主要安全性転帰イベントは,10 日目の時点では,リバーロキサバン群 3,997 例中 111 例(2.8%)と,エノキサパリン群 4,001 例中 49 例(1.2%)に発生し(P<0.001),35 日目の時点では,それぞれ 164 例(4.1%)と 67 例(1.7%)に発生した(P<0.001).

結 論

急性内科疾患患者において,リバーロキサバンは,標準期間の血栓予防としてエノキサパリンに対して非劣性であった.リバーロキサバンの長期間の投与によって,静脈血栓塞栓症のリスクが低下した.リバーロキサバンは出血リスクの上昇に関連した.(Bayer HealthCare Pharmaceuticals 社,Janssen Research and Development 社から研究助成を受けた.MAGELLAN ClinicalTrials.gov 番号: NCT00571649)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2013; 368 : 513 - 23. )