February 13, 2014 Vol. 370 No. 7
レストレスレッグス症候群に対するプレガバリンとプラミペキソールとの比較
Comparison of Pregabalin with Pramipexole for Restless Legs Syndrome
R.P. Allen and Others
レストレスレッグス症候群(RLS)の症状はドパミン作動薬によって軽減するものの,長期間投与した場合に医原性の悪化(増強/強化現象 [augmentation])をもたらす可能性がある.プレガバリンが有効な代替薬となる可能性がある.
52 週間の無作為化二重盲検試験において,RLS 患者を対象に,プレガバリンの有効性と症状増強を,プラセボ,プラミペキソールと比較した.患者を,プレガバリン 300 mg/日を 52 週間与する群,プラミペキソール 0.25 mg/日を 52 週間投与する群,プラミペキソール 0.5 mg/日を 52 週間投与する群,プラセボを 12 週間投与した後,無作為に割り付けた実薬を 40 週間投与する群のいずれかに無作為に割り付けた.主要解析では,プレガバリンとプラセボの,12 週間の投与後の国際 RLS(IRLS)研究グループ評価尺度(0~40 で,スコアが高いほど症状が重度であることを示す)と,改善に関する臨床全般印象(Clinical Global Impression of Improvement:CGI-I)尺度(症状が「非常に大きく改善した」または「大きく改善した」患者の割合を評価するために使用)を用いた比較と,プレガバリンとプラミペキソールの,40 週間または 52 週間の投与後の症状増強率の比較を行った.
719 例が 1 日 1 回の投与を受けた.内訳は,プレガバリン 300 mg が 182 例,プラミペキソール 0.25 mg が 178 例,プラミキソール 0.5 mg が 180 例,プラセボが 179 例であった.12 週間の投与後,IRLS 尺度の平均スコアはプレガバリン群でプラセボ群と比較して 4.5 ポイント改善(低下)し(P<0.001),症状が「非常に大きく改善した」か「大きく改善した」患者の割合もプレガバリン群のほうがプラセボ群よりも高かった(71.4% 対 46.8%,P<0.001).40週間または 52 週間の投与後の症状増強率は,プレガバリン群がプラミペキソール 0.5 mg 群よりも有意に低かったが(2.1% 対 7.7%,P=0.001),0.25 mg 群と比較すると有意には低くなかった(2.1% 対 5.3%,P=0.08).自殺念慮がプレガバリン群の 6 例,プラミペキソール 0.25 mg 群の 3 例,プラミペキソール 0.5 mg 群の 2 例にみられた.
プレガバリンにより,プラセボと比較して治療転帰に有意な改善がみられ,症状増強率はプラミペキソール 0.5 mg よりも有意に低かった.(Pfizer 社から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 番号:NCT00806026)