The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

July 6, 2017 Vol. 377 No. 1

195 ヵ国における 25 年間の過体重と肥満の健康影響
Health Effects of Overweight and Obesity in 195 Countries over 25 Years

The GBD 2015 Obesity Collaborators

背景

多くの国で肥満のパンデミックに注目が集まっているが,その注目が肥満の動向および疾病負担に及ぼす影響は明らかになっていない.

方 法

1980~2015 年における,小児と成人の過体重・肥満の有病率の動向を評価するために,6,850 万人のデータを解析した.また,世界の疾病負担(GBD)研究のデータと手法を用いて,1990~2015 年の 195 ヵ国における体格指数(BMI)高値に関連する疾病負担を,年齢,性別,原因,BMI 別に定量化した.

結 果

2015 年には,小児 1 億 770 万人と成人 6 億 370 万人が肥満であった.肥満の有病率は,1980 年以降に 70 ヵ国超で倍増し,それ以外の国のほとんどでも増加を続けている.小児における肥満の有病率は成人より低いが,多くの国で,小児肥満の増加率は成人肥満より大きい.2015 年,BMI 高値に関連する死亡は世界で 400 万件発生し,うち 40%近くは肥満ではない人で発生した.BMI 高値に関連する死亡の 2/3 超が心血管疾患によるものであった.1990 年以降,BMI 高値に関連する疾病負担は増加しているが,増加率は,背景にある心血管疾患による死亡率の低下により減弱している.

結 論

肥満の有病率と BMI 高値による疾病負担の急増は,この問題に取り組むために BMI サーベイランスに引き続き重点をおき,エビデンスに基づく介入を同定・実施・評価する必要があることを示している.(ビル&メリンダ・ゲイツ財団から研究助成を受けた.)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 377 : 13 - 27. )