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May 10, 2018 Vol. 378 No. 19

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切除した III 期悪性黒色腫の術後補助療法としてのペムブロリズマブとプラセボとの比較
Adjuvant Pembrolizumab versus Placebo in Resected Stage III Melanoma

A.M.M. Eggermont and Others

背景

プログラム死 1(PD-1)阻害薬ペムブロリズマブは,進行悪性黒色腫患者の無増悪生存期間と全生存期間を延長させることが示されている.われわれは高リスクの III 期悪性黒色腫を切除した患者を対象に,術後補助療法としてのペムブロリズマブを評価する第 3 相二重盲検試験を行った.

方 法

III 期悪性黒色腫を完全切除した患者を,ペムブロリズマブ 200 mg 群(514 例)とプラセボ群(505 例)に無作為に割り付け(腫瘍の病期と地域で層別化),3 週ごとの静脈内投与を計 18 回(約 1 年間),または疾患の再発もしくは忍容できない毒性が発現するまで行った.主要エンドポイントは intention-to-treat 集団全体と,PD-1 リガンド(PD-L1)陽性腫瘍の患者サブグループにおける無再発生存期間とした.安全性の評価も行った.

結 果

追跡期間中央値 15 ヵ月の時点で,ペムブロリズマブ群はプラセボ群よりも無再発生存期間が有意に長いことが,intentionto-treat 集団全体で確認され(1 年無再発生存率は 75.4% [95%信頼区間 {CI} 71.3~78.9] 対 61.0% [95% CI 56.5~65.1];再発または死亡のハザード比 0.57,98.4% CI 0.43~0.74;P<0.001),PD-L1 陽性腫瘍患者 853 例のサブグループでも確認された(1 年無再発生存率はペムブロリズマブ群 77.1% [95% CI 72.7~80.9],プラセボ群 62.6% [95% CI 57.7~67.0];ハザード比 0.54,95% CI 0.42~0.69;P<0.001).試験レジメンに関連するグレード 3~5 の有害事象がペムブロリズマブ群の 14.7%とプラセボ群の 3.4%で報告された.ペムブロリズマブ群では治療に関連した筋炎による死亡が 1 例あった.

結 論

高リスクの III 期悪性黒色腫に対する術後補助療法として,ペムブロリズマブ 200 mg を 3 週ごとに最長 1 年間投与することで,プラセボと比較して無再発生存期間が有意に延長し,新たな毒性は認められなかった.(Merck 社から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02362594,EudraCT 登録番号 2014-004944-37)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 378 : 1789 - 801. )