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March 21, 2024 Vol. 390 No. 12

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早期乳癌に対するリボシクリブと内分泌療法の併用
Ribociclib plus Endocrine Therapy in Early Breast Cancer

D. Slamon and Others

背景

リボシクリブ(ribociclib)は,ホルモン受容体(HR)陽性,ヒト上皮増殖因子受容体 2(HER2)陰性の進行乳癌患者の全生存に有意な利益をもたらすことが示されている.進行乳癌におけるこの利益が,早期乳癌にももたらされるのかは不明である.

方 法

国際共同非盲検無作為化第 3 相試験で,HR 陽性 HER2 陰性早期乳癌患者を,リボシクリブ(400 mg/日を 3 週間投与,その後 1 週間休薬のサイクルで 3 年間)と非ステロイド性アロマターゼ阻害薬(NSAI;レトロゾール 2.5 mg/日またはアナストロゾール 1 mg/日を 5 年以上)を併用する群と,NSAI のみを投与する群に 1:1 の割合で無作為に割り付けた.閉経前女性と男性には,28 日ごとにゴセレリンも投与した.乳癌の解剖学的病期が II 期または III 期の患者を適格とした.今回は,主要エンドポイントである無浸潤疾患生存に関する,事前に規定した中間解析の結果を報告し,そのほかの有効性と安全性の結果も報告する.無浸潤疾患生存は Kaplan–Meier 法を用いて評価した.層別化 log-rank 検定を用いて統計的比較を行った.有効性の優越性の中止基準の境界値は,試験実施計画書で規定した片側 P 値 0.0128 とした.

結 果

事前に規定した中間解析のデータカットオフ日(2023 年 1 月 11 日)の時点で,426 例に浸潤疾患,再発,死亡が認められた.リボシクリブ+NSAI 群では,NSAI 単独群と比較して,無浸潤疾患生存に有意な利益が認められた.3 年の時点での無浸潤疾患生存率は,リボシクリブ+NSAI 群で 90.4%,NSAI 単独群で 87.1%であった(浸潤疾患,再発,死亡のハザード比 0.75,95%信頼区間 0.62~0.91,P=0.003).副次的エンドポイントである無遠隔転移生存と無再発生存についても,リボシクリブ+NSAI 群のほうが良好であった.開始用量 400 mg のリボシクリブを NSAI と 3 年間併用するレジメンは,新たな安全性シグナルとは関連しなかった.

結 論

II 期または III 期の HR 陽性 HER2 陰性早期乳癌患者において,リボシクリブと NSAI の併用は,無浸潤疾患生存を有意に改善した.(ノバルティス社から研究助成を受けた.NATALEE 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT03701334)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2024; 390 : 1080 - 91. )