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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

January 5, 2006
Vol. 354 No. 1

ORIGINAL ARTICLES

  • G1P[8] ロタウイルスワクチンの有効性と安全性
    Efficacy and Safety of a G1P[8] Rotavirus Vaccine

    この二重盲検試験では,G1P[8] ロタウイルス弱毒化生ワクチンの 2 回経口投与は,重症の下痢から乳児を守るうえできわめて有効であった.乳児 63,225 例の積極的サーベイランスでは,ワクチン投与後の腸重積のリスクは,プラセボと同程度に低かった(6 例 対 7 例).

  • ヒト–ウシ遺伝子再集合体ロタウイルスワクチン
    Human–Bovine Reassortant Rotavirus Vaccine

    この無作為化試験では,ロタウイルスが原因の重篤な胃腸炎に対する,5 価ヒト–ウシ遺伝子再集合体経口生ワクチンの臨床的有効性は 98.0%と推定された.乳児 68,038 例を対象とした安全性試験では,腸重積の発生率はワクチン群とプラセボ群で同等であった(相対リスク 0.8,95%信頼区間 0.3~1.8).

  • 卵巣癌におけるシスプラチンとパクリタキセル
    Cisplatin and Paclitaxel in Ovarian Cancer

    卵巣癌に対する補助化学療法の試験において,パクリタキセルの静脈内投与に加えシスプラチンとパクリタキセルの腹腔内投与を行うレジメンは,パクリタキセルの静脈内投与に加えシスプラチンの静脈内投与を行うレジメンよりも優れていた.

CURRENT CONCEPTS

  • 細菌性髄膜炎の管理
    Management of Bacterial Meningitis

    この総説では,市中感染で細菌性髄膜炎を発症した成人の治療における,最近の変化について概説している.初期の評価と管理,補助的な副腎皮質ステロイドの使用,集中治療室での監視について説明している.著者らは,テント切痕ヘルニア,水頭症,焦点発作などの合併症への対処法について詳述している.

MEDICAL PROGRESS

  • 自己免疫性肝炎
    Autoimmune Hepatitis

    自己免疫性肝炎は,通常は進行性で,ときに症状が変動する原因不明の慢性肝炎であり,あらゆる年齢の小児と成人で発症する.自己免疫性肝炎症例の多くで抗炎症療法または免疫抑制療法のいずれか,あるいはその両方が奏効するため,他の型の慢性肝炎との鑑別が重要である.適切な管理によって,生存を延長し,QOL を改善させ,肝移植を回避することが可能である.この総説では,この重要な型の肝炎の発症機序,診断,治療法について論じている.

CLINICAL PROBLEM-SOLVING

  • 見つけにくいもの
    Needle in a Haystack

    63 歳の男性が,前日の晩の就寝後に始った息切れが,夜間に徐々に悪化したと訴え,救急外来を受診した.男性に発熱,悪寒,咳嗽,喀血,胸痛,末梢性浮腫はなく,うっ血性心不全の既往もなかった.5 ヵ月前に肺塞栓と診断され,ワルファリン維持療法を受けていた.プロトロンビン時間の測定結果は,国際標準比で常に 2.0 を超えていた.

CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH

  • 関節リウマチを標的にする
    Targeting Rheumatoid Arthritis

    関節リウマチのモデルマウスにおいて,あるキナーゼ阻害薬により滑膜炎と関節破壊が抑えられた.