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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

June 16, 2011
Vol. 364 No. 24

ORIGINAL ARTICLE

  • ロタウイルスワクチンによる腸重積と利益
    Intussusception and Benefits of Rotavirus Vaccination

    この報告では,メキシコとブラジルにおける乳児へのロタウイルスワクチン定期予防接種後の腸重積発生率は,メキシコ約 51,000 人あたり 1 例,ブラジル約 68,000 人あたり 1 例であることが示された.このことは,回避された入院と死亡の推定数をふまえて検討しなければならない.

  • アフリカ人における髄膜炎菌結合型ワクチン
    Meningococcal Conjugate Vaccine in Africans

    アフリカ人の小児と若年成人 1,500 人以上を対象とした A 群髄膜炎菌結合型ワクチンの 2 つの試験のそれぞれで,被験者の 78%と 96%で抗 A 群髄膜炎菌抗体価が誘導された.この抗体価は,4 価多糖体髄膜炎菌ワクチンにより誘導された抗体価より高かった.

  • 有毛細胞白血病における BRAF 変異
    BRAF Mutations in Hairy-Cell Leukemia

    この研究では,評価した有毛細胞白血病患者 48 例全例で,BRAF の活性化変異(一部の悪性黒色腫と甲状腺癌でも認められる V600E)が同定された.

BRIEF REPORT

  • ワクチン由来ポリオウイルス感染から 12 年後の発症
    Vaccine-Derived Poliomyelitis 12 Years after Infection

    野生型ポリオウイルス 2 型は,1999 年以降は世界的に発見されておらず,根絶された可能性がある.しかし,2008 年に,ミネソタ州の免疫不全の女性が,娘が経口ワクチンを接種したときの曝露が原因と思われる,ワクチン由来ポリオウイルス 2 型感染により死亡した.

SPECIAL ARTICLE

  • 保険と小児の専門医療へのアクセス
    Insurance and Children's Access to Specialty Care

    この監査研究では,小児専門医が診察予約を拒否する傾向は,メディケイド・児童健康保険プログラム加入患者に対してのほうが,民間保険加入患者よりも強かった.公的保険加入者からの電話では 66%が予約を拒否されたが,民間保険加入者からの電話ではわずか 11%であった.

CURRENT CONCEPTS

  • 原発事故の健康リスク
    Health Risks of Nuclear Accidents

    最近日本で起きた自然災害により,福島原子力発電所で部分的な炉心溶融が生じた.この論文では,原発事故の歴史を振り返り,核分裂生成物への環境曝露がもたらす短期的・長期的健康リスクを概説している.

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • コカイン使用者におけるレバミゾールの毒性作用
    Toxic Effects of Levamisole in a Cocaine User

    コカイン使用者におけるレバミゾールの毒性作用

    54 歳の女性が,顔面,耳,乳房,四肢に広がる有痛性の発疹のため受診した.

INTERACTIVE MEDICAL CASE

  • 眠れる巨人
    A Sleeping Giant

    眠れる巨人

    この双方向の特集記事では,腹痛,大量の寝汗,非拍動性の頭全体の痛み,歯に放散する左上顎痛を呈する 71 歳の女性の症例を紹介する.

PERSPECTIVE INTERACTIVE MAP

  • ポリオ終盤戦
    The Polio Endgame

    ポリオ終盤戦

    この双方向の地図は,2009 年 1 月~2011 年 6 月の野生型ポリオの確定症例を示している.

VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE

  • ファイバー気管挿管
    Fiberoptic Intubation

    ファイバー気管挿管は,気道アクセスがむずかしいことが予想される際に重要であり,不測の事態が生じた場合の気道確保に用いることもできる.

CLINICAL PRACTICE AUDIO

  • 軽度認知機能障害
    Mild Cognitive Impairment

    この論文では,軽度認知機能障害の診断,後の認知症発症との関連,可能性のある管理戦略を概説する.画像診断とバイオマーカーを用いて,高リスク患者を同定できるかどうかが検討されている.