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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
June 20, 2013
Vol. 368 No. 25
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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脳内出血に対する急速降圧治療
Rapid Lowering of BP in Intracerebral Hemorrhage脳内出血患者を対象としたこの試験では,積極的な降圧治療(目標収縮期血圧 140 mmHg 未満)により,主要転帰とした死亡や重度の障害の発生率は有意には低下しなかったが,機能的転帰全般は有意に改善した.
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小児睡眠時無呼吸に対するアデノイド・口蓋扁桃摘出術
Adenotonsillectomy for Childhood Sleep Apneaこの無作為化試験から,閉塞性睡眠時無呼吸を有する小児における早期のアデノイド・口蓋扁桃摘出術は,経過観察と比較して,主要転帰とした注意・実行機能に影響を及ぼさないことが示された.多くの副次的転帰は,早期手術を支持する結果であった.
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体肺動脈シャントとクロピドグレルの併用
Clopidogrel with Systemic-to-Pulmonary-Artery Shunts体肺動脈シャントを有する乳児が,標準療法(患児の 88%においてアスピリン)に加えて,クロピドグレルを投与する群とプラセボを投与する群に割り付けられた.死亡率,心臓移植率,シャント血栓症発生率,心臓手技の施行率に 2 群間で有意差は認められなかった.
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ALK 陽性肺癌に対するクリゾチニブ
Crizotinib in ALK-Positive Lung Cancer白金製剤ベースのレジメンによる治療中に増悪をきたした患者の第二選択治療としてクリゾチニブを検討した前向き無作為化第 3 相試験において,クリゾチニブ群では,ペメトレキセドまたはドセタキセルを用いた化学療法群と比較して,無増悪生存期間が延長した.
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短報:遺伝子変異に起因するクリゾチニブ耐性の獲得
Brief Report: Acquired Resistance to Crizotinib from a Mutationクリゾチニブは,ALK,ROS1 を含むさまざまなキナーゼを阻害する.ROS1 の活性化再構成を認める肺癌患者において,標準的なゲートキーパー部位から数残基離れて薬剤の結合を阻害する変異により,クリゾチニブ耐性が早期に出現した.
MEDICAL PROGRESS
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IgA 腎症の解明における進歩
Advances in the Understanding of IgA NephropathyIgA 腎症は,腎不全の重要な原因となる,頻度の高い糸球体疾患である.この概説では,このような IgA 腎症の治療と分子的基盤の解明における進歩について論じている.
PERSPECTIVE
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SUPPORT のサポート ― NIH の見解
In Support of SUPPORT ― A View from the NIHSUPPORT(早産児の網膜症リスクを最小限に抑える酸素飽和度を明らかにするための試験)におけるインフォームドコンセントに関する論争は,標準治療内の介入を検討するすべての研究に関して,どのように行い,どのように情報を伝達するかについて影響を及ぼした可能性がある.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE VIDEO
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心臓手術後の肺ヘルニア
Lung Herniation after Cardiac Surgeryこのビデオでは,患者が咳をしたときの左胸の著明な腫脹を示す.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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移動性多発関節痛を有する患者
A Patient with Migrating Polyarthralgiasこの双方向性の特集記事では,右足に疼痛と腫脹をきたし,自然に消退したが,その後新たに両膝関節と股関節部に疼痛と腫脹が発現した 28 歳の女性の症例を紹介する.女性は間欠的な発熱も訴えている.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
PERSPECTIVE ROUNDTABLE VIDEO
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健康増進と政府
Health Promotion and the State政府のあらゆるレベルの政策担当者は,個人の自由を逸脱したり侵害したりせずに,健康を増進し健康によくない行動を減らす方法を模索している.Thomas Farley,Steven Gortmaker,Cass Sunstein は,Meredith Rosenthal を議長とした円卓会議において,これらの問題について論じている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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医師と銃による暴力
Physicians and Gun ViolenceAdam Goldstein が,武器を他人に見えない状態で携帯することへの許可における適性評価と,銃による暴力を減らすうえでの医師の役割について論じている.