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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
August 29, 2013
Vol. 369 No. 9
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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急性静脈血栓塞栓症に対するアピキサバン
Apixaban for Acute Venous Thromboembolismこの多施設共同試験では,急性静脈血栓塞栓症の治療として,経口第 Xa 因子阻害薬アピキサバンをエノキサパリン+ワルファリンと比較した.アピキサバンは,有効性に関してエノキサパリン+ワルファリンに対して非劣性であり,安全性に関しては優越性を示した.
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肺動脈性肺高血圧症に対するマシテンタン
Macitentan in Pulmonary Arterial Hypertension症候性肺動脈性肺高血圧症患者を対象としたイベント主導型試験において,マシテンタン(エンドセリン受容体拮抗薬)3 mg,10 mg とプラセボの比較が行われた.中央値 115 週の時点で,マシテンタンはいずれの用量でもイベントと死亡の減少に関連していた.
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トランスサイレチンアミロイドーシスに対する RNA 干渉療法
RNA Interference Therapy for Transthyretin Amyloidosisトランスサイレチンアミロイドーシスの多くは,肝臓でトランスサイレチンの変異体が合成され,他の臓器に沈着して起こる.RNA 干渉を介した治療法によって,患者と健常対照のトランスサイレチン量が減少した.
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経口フルコナゾールと先天異常のリスク
Oral Fluconazole and the Risk of Birth Defectsデンマークの保健登録データの分析において,妊娠中の経口フルコナゾール使用は,先天異常全般の有意なリスク上昇にも,懸念されていた先天異常 15 種類中 14 種類の有意なリスク上昇にも関連していなかった.ファロー四徴症の絶対リスクは出生 10,000 例あたり約 7 例であった.
CRITICAL CARE MEDICINE
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重症敗血症と敗血症性ショック
Severe Sepsis and Septic Shock敗血症は,感染に対する生理的反応と代謝的反応の複合反応であり,集中治療室入室の理由として多い.この概説では,敗血症の基盤,診断,最新の治療法について検討している.
HEALTH LAW, ETHICS, AND HUMAN RIGHTS
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遺伝子特許 ― 最高裁がついに判断を示す
Gene Patenting ― The Supreme Court Finally Speaks2013 年 6 月,米国最高裁判所は,Myriad 社が保有する BRCA1 と BRCA2 の特許は,ヒト遺伝子は自然の産物であるため特許を取得できるものではないとの理由で,無効であるとする判決を全員一致で下した.著者らは,長く待ち望まれていたこの判決の意義について論じている.
CORRESPONDENCE
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医療従事者における中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症
MERS Coronavirus Infection in Health Care Workers最近,ヒトに重症感染症を引き起こす病原体として,中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスが出現した.サウジアラビアからの報告では,スクリーニングプログラムによって,感染患者をケアしている医療従事者における軽度感染が同定されている.感染対策への意義が論じられている.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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重度のビタミン D 欠乏症 ― くる病
Severe Vitamin D Deficiency ― Ricketsウクライナ出身の 12 歳の女児が,長骨骨折と発育不全の既往の評価のため入院した.女児は,25-ヒドロキシビタミン D 低値,副甲状腺ホルモン・アルカリホスファターゼ高値,リン濃度正常の,低カルシウム血症を呈していた.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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失神を起こした患者
A Patient with Syncopeこの双方向性の特集記事では,サッカーのプレー中に突然意識を消失し,回復後に救急部を受診した 35 歳の男性の症例を紹介する.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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服薬アドヒアランス
Medication AdherenceLisa Rosenbaum が,服薬アドヒアランス不良と,薬物療法レジメンに対する服薬アドヒアランスを向上させる方法について論じている.