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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
May 4, 2017
Vol. 376 No. 18
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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エボロクマブと心血管転帰
Evolocumab and Cardiovascular Outcomesこの試験では,心血管疾患を有し,LDL コレステロール値 70 mg/dL 以上でスタチン療法を受けている患者 27,564 例を,エボロクマブ群とプラセボ群に割り付けた.2.2 年の時点で,主要心血管イベントの発生率はエボロクマブ群のほうが有意に低かった.
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潰瘍性大腸炎に対するトファシチニブ
Tofacitinib for Ulcerative Colitis潰瘍性大腸炎患者を対象とした 3 件の第 3 相試験において,トファシチニブ(経口小分子ヤヌスキナーゼ阻害薬)は,寛解導入・維持療法として,プラセボより有効であった.感染症の頻度はトファシチニブのほうが高かった.
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院外心停止に対する居合わせた人による蘇生努力
Bystander Efforts in Out-of-Hospital Cardiac Arrestデンマークで院外心停止後 30 日間生存した患者のうち,居合わせた人によって心肺蘇生術または電気ショックが行われた例では,居合わせた人によって介入が行われなかった例と比較して,脳障害または介護施設入所のリスクと全死因死亡のリスクが有意に低いことに関連した.
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甲状腺眼症に対するテプロツムマブ
Teprotumumab for Thyroid-Associated Ophthalmopathy甲状腺眼症の患者では,治療効果が認められるのはまれであり,通常は軽微な効果しか得られない.抗インスリン様成長因子 I 受容体抗体テプロツムマブは,患者の 69%に有意な効果をもたらし,眼球突出を軽減させた.
CLINICAL TRIALS SERIES
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研究者,患者団体,企業のパートナーシップ
Partnerships among Researchers, Patient Groups, and Industry新たな治療の開発に向けたアプローチとして増えているのは,研究者,患者団体,企業のパートナーシップである.臨床試験シリーズのこの記事は,このような連携の事例を 3 件あげている.
REVIEW ARTICLE
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癌患者における急性腎障害
Acute Kidney Injury in Patients with Cancer急性腎障害(AKI)は癌患者によくみられるが,その発生は癌の種類と病期,治療レジメン,併存疾患に依存する.この総説では,癌患者における AKI を概説している.
PERSPECTIVE
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科学界の干ばつ,金の卵,世界的リーダーシップ
Scientific Drought, Golden Eggs, Global Leadershipトランプ大統領による米国国立衛生研究所(NIH)予算削減の提案は,公衆衛生とグローバルヘルス,研究と薬剤開発,米国の経済成長に,広範な影響を及ぼす.これは,研究者であり,企業の将来のリーダーである若い科学者らを脅かす提案でもある.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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膠芽腫摘出におけるフルオレセインによるガイド
Fluorescein Guidance in Glioblastoma Resection55 歳の男性が,激しい頭痛が 1 週間続いたため受診した.脳画像検査で,右側頭葉に 4.5 cm の腫瘤を認めた.腫瘍の切除を容易にするために,フルオレセインを静脈内投与した.フルオレセインの取込みと集積を動画でご覧いただけます.
NEJM QUICK TAKE
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居合わせた人による心肺蘇生と電気ショックの転帰
Outcomes after Bystander CPR and Defibrillation院外心停止の症例に対して,居合わせた人によって行われた心肺蘇生と電気ショックの長期転帰についてはほとんどわかっていない.最新の研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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勤務時間に関する新たな規則
New Duty-Hour RulesDavid Asch が,レジデントの勤務時間と,医学教育方針に情報を与えるためにエビデンスを用いることについて論じている.