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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
June 22, 2017
Vol. 376 No. 25
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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未治療肺癌に対するニボルマブ
Nivolumab in Untreated Lung Cancer肺癌で,腫瘍細胞中の PD-L1 発現細胞が 50%以上の患者では,ペムブロリズマブは化学療法より有効と考えられているが,PD-L1 発現細胞が 5%以上の肺癌患者では,ニボルマブは化学療法ほど有効ではなかった.
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細胞培養インフルエンザワクチン
Cell-Culture Influenza Vaccineインフルエンザが流行すると大勢の罹患者が出る.季節性ワクチンは重要な制御手段であるが,完全な防御効果はない.この試験では,季節性遺伝子組換えワクチン(鶏卵で増殖させたウイルスを用いずに細胞培養で作製)の有効性を評価した.
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急性期脳卒中後の仰臥位と座位との比較
Lying Flat versus Sitting Up after Acute Strokeさまざまな医療施設でさまざまな急性期脳卒中患者を,24 時間の仰臥位をとる群と座位(頭部を 30°以上挙上)をとる群に割り付けて比較した.障害転帰に群間で有意差は認められなかった.
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喘息患者におけるベンラリズマブのステロイド減量効果
Glucocorticoid-Sparing Effect of Benralizumab in Asthma抗インターロイキン-5 受容体αサブユニットモノクローナル抗体であるベンラリズマブにより,経口ステロイド依存の喘息患者のステロイド用量を,プラセボと比較して大幅に減少させることができた.
REVIEW ARTICLE
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心的外傷後ストレス障害
Post-Traumatic Stress Disorder心的外傷後ストレス障害(PTSD)は,引き金となった出来事を思い出させるものに対する強い反応の持続,気分の変化,脅威が差し迫ってくる感覚,睡眠障害,過覚醒を特徴とする.認知行動療法と抗不安薬または抗うつ薬によって症状は改善しうる.
CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH
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乳癌の初期の事象を理解する
Understanding Early Events in Breast Cancer乳管の上皮細胞に発生した腫瘍性病変の細胞は,確立した乳腺腫瘍の細胞よりもなぜ播種する可能性が高いのかという問いに対する答えが,2 つの研究によって出されている.
PERSPECTIVE
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収監と健康について
On Incarceration and HealthP 氏が生涯の半分以上を過ごしてきた,警備がもっとも厳重な刑務所の独房には鏡がなかったが,自身の姿を見て体が衰えていくさまを確認する必要はなかった.そして,P 氏の刑期が延長された ̶ これこそ P 氏の健康に明らかに有害であった.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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冠攣縮
Coronary-Artery Vasospasm52 歳の男性が,発作性の胸痛を訴えて受診した.アセチルコリンの注射の前後に行われた冠動脈造影により,冠攣縮の診断にいたった.実際の造影像を動画で紹介する.
NEJM QUICK TAKE
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急性期脳卒中後のポジショニング
Body Positioning after Acute Strokeいくつかの小規模非無作為化試験で,急性期脳卒中後のポジショニングが転帰に影響を及ぼす場合があることが示されている.最新の研究知見が短い動画にまとめられている.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL VIDEO
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椎弓切除術と神経根生検
Laminectomy and Nerve-Root Biopsy両下肢の進行性,非対称性の感覚鈍麻と脱力を呈する 53 歳の女性に行われた,椎弓切除術と神経根生検の動画を NEJM.org で紹介する.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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米国医療保険法を評価する
Assessing the AHCAMatthew Fiedler が, 米国医療保険法(AHCA)とそれが保険適用範囲に及ぼしうる影響について論じている.