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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

March 1, 2018
Vol. 378 No. 9

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 敗血症性ショックにおけるグルココルチコイド補助療法
    Adjunctive Glucocorticoid Therapy in Septic Shock

    敗血症性ショック患者において,ヒドロコルチゾンが死亡率を低下させるかどうかは明らかにされていない.敗血症性ショックをきたし人工呼吸管理を行う予定の患者を,ヒドロコルチゾンを静注する群とプラセボを投与する群に割り付けた試験で,ヒドロコルチゾンにより 90 日死亡率が低くなることはなかった.

  • 敗血症性ショックに対するステロイド
    Steroids for Septic Shock

    敗血症性ショックは感染に対する宿主反応の調節不全を特徴とし,死亡率は 45~50%である.1,241 例を対象とした多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験で,ヒドロコルチゾンとフルドロコルチゾンを併用した群では 90 日死亡率が低下した.

  • 非重症成人における調整晶質液
    Balanced Crystalloids in Noncritically Ill Adults

    単一施設実用的マルチクロスオーバー試験で,救急部で生理食塩水または調整晶質液の静脈内投与を受け,ICU 以外に入院した成人において,主要評価項目とした非入院日数に差は認められなかった.

  • 急性・重症成人患者に対する調整晶質液と生理食塩水との比較
    Balanced Crystalloids vs. Saline in Critically Ill Adults

    ICU 5 室で行われたクラスター無作為化マルチクロスオーバー試験で,調整晶質液を静脈内投与した群では,生理食塩水を投与した群と比較して,全死因死亡・新規腎代替療法・持続性の腎機能障害から成る複合評価項目の発生率が低かった.

REVIEW ARTICLE

  • 抗体媒介性脳炎
    Antibody-Mediated Encephalitis

    自己免疫性脳炎というカテゴリーは,精神疾患症状,けいれん,異常運動,昏睡,自律神経障害などの,特徴が比較的明確な障害で構成される.特異的な自己抗体を同定することは可能であり,障害を治療することも可能である.

CLINICAL PROBLEM-SOLVING

  • 予期せぬ喀出
    An Unexpected Expectoration

    抗糸球体基底膜疾患とうっ血性心不全の既往がある 83 歳の女性が,喀血のため救急受診した.

PERSPECTIVE

  • メディケイドプログラムにおいて労働を義務付けることは可能なのか?
    Can Work Be Required in the Medicaid Program?

    トランプ政権は現在,州に対して,メディケイド受給資格には労働に関する要件を定めることを勧めている.しかしこの新しい政策は連邦法と矛盾しており,メディケイド受給者の健康を損なわせ,受給資格の剥奪をもたらす場合がある.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 鼻顔面のエントモフトラ症
    Rhinofacial Entomophthoromycosis

    鼻顔面のエントモフトラ症

    免疫能の正常な 22 歳の男性が,3 ヵ月続く鼻顔面の腫脹を訴えて皮膚科クリニックを受診した.病理組織学的検査で,鼻顔面のエントモフトラ症に一致する真菌要素が認められた.

NEJM QUICK TAKE

  • 静脈内輸液と患者の転帰
    Intravenous Fluids and Patient Outcomes

    静脈内輸液と患者の転帰

    等張晶質液の静脈内投与は,よく行われる内科的治療の一つであるが,輸液の組成が転帰に影響を及ぼすかどうかは明らかにされていない.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • 病院でのインフルエンザ予防接種の義務化
    Hospital Influenza-Vaccination Mandates

    Douglas Opel が,医療従事者に対するインフルエンザ予防接種の義務化を取り巻く法的問題について論じている.