- 目 次
-
This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
July 23, 2020
Vol. 383 No. 4
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
-
インフルエンザの曝露後予防
Postexposure Influenza Prophylaxisインフルエンザ患者の家庭内接触者にバロキサビルまたはプラセボを単回投与する無作為化二重盲検試験で,インフルエンザのリスクはバロキサビルを服用した参加者(1.9%)のほうがプラセボを服用した対照(13.6%)よりも低かった.有害事象は 2 群で同程度であった.
-
発育不全と腸内微生物叢
Growth Stunting and Intestinal Microbiota発育不全の幼児の十二指腸生検検体と血漿の分析によって同定された環境腸管機能障害の十二指腸・血漿バイオマーカーは,ノトバイオートマウスの小腸に疾患を引き起こすことが明らかになった.
-
米国の小児における多臓器炎症症候群
Multisystem Inflammatory Syndrome in U.S. Children多臓器炎症症候群を発症した,米国 26 州の 21 歳未満の患児の疫学と臨床経過について報告する.多くの患児は,症候群発症の少なくとも 1~2 週間前に SARS-CoV-2 に感染した.年齢の中央値は 8.3 歳で,73%は生来健康であった.
-
小児多臓器炎症症候群
Multisystem Inflammatory Syndrome in Children小児多臓器炎症症候群は Covid-19 との関連が認められている.ニューヨーク州からの報告で,ニューヨーク州保健局によるこの症候群の定義を満たした患児 99 例の記述的分析により,臨床像,合併症,転帰が要約されている.
-
結核予防にビタミン D?
Vitamin D to Prevent TB?ビタミン D が不足している結核菌検査陰性の小児を,ビタミン D3 を週 1 回投与する群とプラセボを投与する群に無作為に割り付けた.3 年の時点で,結核菌検査陽性の小児の割合に群間で差は認められなかった.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
-
両脚の灼熱痛
Burning Pain in the Legs抗レトロウイルス療法を受けていた 24 歳の女性が,片頭痛に対してエルゴタミン製剤を服用後,両下肢に現れた重度の灼熱痛を訴えて受診した.CT 血管造影で,両下肢の動脈にびまん性,対称性の狭窄が認められた.これはエルゴチン中毒に一致する所見である.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
-
Covid-19 で死亡した女性
A Woman Who Died from Covid-1976 歳の女性が,錯乱と低酸素血症で入院した.この女性が入居していた介護付き施設では,複数の入居者が Covid-19 と診断されていた.鼻咽頭スワブ検査で SARS-CoV-2 陽性が判明した.第 4 病日に呼吸困難が出現し,36 時間後に患者は死亡した.剖検が行われた.
Videos, Images, and Multimedia
REVIEW ARTICLE
-
コーヒー,カフェイン,健康
Coffee, Caffeine, and Health多くの国で,成人の大部分が毎日カフェインを摂取する.この総説では,カフェインとコーヒーのさまざまな生理作用と,心血管疾患,インスリン抵抗性,胆石,癌,肝疾患のリスクに関するエビデンスをまとめている.
NEJM QUICK TAKE
-
曝露後のインフルエンザのリスクを低減させる
Reducing Influenza Risk after Exposure家庭やその他の濃厚接触の環境は,インフルエンザウイルスの伝播に重要な場である.曝露後の抗ウイルス薬の予防投与は,接触者のリスクを低減させられるが,薬剤耐性ウイルスの急速な出現との関連が示されている.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
-
Covid-19 のモデル
Covid-19 ModelCaroline Buckee が,Covid-19 の感染拡大を予測するための疫学的モデリングを用いること,そしてその限界について論じている.