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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

September 30, 2021
Vol. 385 No. 14

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • プライマリケアにおける抗うつ薬
    Antidepressants in Primary Care Practice

    英国の試験で,プライマリケアでうつ病の治療を受け,抗うつ薬療法を中止できるほど状態が良好な患者を,現行の抗うつ薬療法の継続,または中止に無作為に割り付けた.1 年後までに再発した割合は,継続群 39%,中止群 56%であった.

  • 高齢患者における強化血圧コントロール
    Intensive Blood-Pressure Control in Older Patients

    高血圧を有する 60~80 歳の中国人患者 8,511 例において,強化治療(目標収縮期血圧 110 mmHg 以上 130 mmHg 未満)と標準治療(目標収縮期血圧 130 mmHg 以上 150 mmHg 未満)が比較され,強化治療群の心血管イベントの発生率が低下した.有害事象の発現率は,強化治療で低血圧の頻度が高かったことを除いて,2 群で同程度であった.

  • 潰瘍性大腸炎に対するオザニモド
    Ozanimod for Ulcerative Colitis

    第 3 相試験で,中等症~重症の活動性潰瘍性大腸炎患者が,プラセボの投与を受ける群と,選択的スフィンゴシン-1-リン酸受容体調節薬であるオザニモドの投与を受ける群に無作為に割り付けられた.臨床的寛解が得られた患者の割合は,導入期間,維持期間ともにオザニモド群のほうが有意に高かった.維持期間中の感染症の発生率は,オザニモド群のほうがプラセボ群よりも高かった.

  • Wnt 蛋白と構造的先天異常
    Wnt Proteins and Structural Birth Defects

    Wnt 蛋白は可溶性かつ分泌性であり,細胞挙動の誘導と維持において重要な役割を果たす.この研究では,Wnt の分泌に重要な遺伝子を構造的先天異常と関連付け,モデルマウスを用いて薬剤による改善の原理を実証する.

PERSPECTIVE

  • Perspective 円卓会議:医療における人種
    Perspective Roundtable: Race in Medicine

    Michele Evans 博士が司会を務めるこのビデオ円卓会議では,さまざまな臨床および生物医学をバックグラウンドとする専門家が,医療における人種についての複雑な問題を分析して議論し,すべての人にとって公平な医療制度を構築するための共通の土台を追求する.

REVIEW ARTICLE

  • 炎症性腸疾患に対する最新の生物学的製剤治療と低分子治療
    Newer Biologic and Small-Molecule Therapies for IBD

    炎症性腸疾患に対する最新の生物学的製剤治療と低分子治療

    炎症性腸疾患(IBD)は,依然として治癒を得ることができない.この総説では,IBD の複雑な発症機序の理解状況が反映された,最新の治療法を紹介する.臨床的寛解,内視鏡的寛解,炎症カスケードのより正確な分子標的化に焦点が当てられている.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 頭痛と頸部痛が繰り返し起こる男性
    A Man with Recurrent Head and Neck Pain

    小脳梗塞の既往歴がある 47 歳の男性が,左頸部および右脇腹の痛みと,その後に起こる拍動性の頭痛を訴えて受診した.画像検査で,梗塞を伴う,左椎骨動脈と右腎動脈の解離が認められた.追加の診断検査が行われた.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • ウィルソン病のカイザー–フライシャー角膜輪
    Kayser–Fleischer Rings in Wilson’s Disease

    47 歳の男性が,腹部膨満と下血を訴えて受診した.身体診察でカイザー–フライシャー角膜輪が認められた.ATP7B に変異が検出され,ウィルソン病と診断された.

INTERACTIVE MEDICAL CASE

  • 飲み込みにくい
    Hard to Swallow

    飲み込みにくい

    この双方向性の特集記事では,咽頭痛と左頸部痛,発熱,呼気臭を訴えて救急部を受診した 20 歳女性の症例を紹介する.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.

NEJM QUICK TAKE

  • 抗うつ薬中止後の再発
    Relapse after Discontinuing Antidepressants

    抗うつ薬中止後の再発

    高所得国では,この数十年のあいだにプライマリケアでの抗うつ薬の処方数が増えており,その主な原因は治療の長期化である.治療中止後の再発の頻度が高いことが報告されているが,それらの研究には多くの限界があった.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

  • 高齢者における強化血圧コントロール
    Intensive BP Control in Older Patients

    高齢者における強化血圧コントロール

    現在のガイドラインでは,高齢者の目標収縮期血圧にばらつきがある.目標収縮期血圧として 150 mmHg 未満を推奨するガイドラインもあれば,130 mmHg 未満とする強化治療を推奨するガイドラインもある.しかし,適切な目標範囲は依然として明らかにされていない.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • 先住民対象の医療制度を検証する
    Examining the Indian Health System

    先住民対象の医療制度を検証する

    Jessica Leston が,アメリカ先住民とアラスカ先住民に医療を提供する制度が直面している課題について論じている.