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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
July 4, 2024
Vol. 391 No. 1
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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侵襲的換気中の潰瘍予防
Ulcer Prophylaxis during Invasive Ventilation侵襲的換気を受けている患者を対象とした無作為化試験で,パントプラゾールを投与した患者では,プラセボを投与した患者よりも上部消化管出血のリスクが低下したが,死亡に対する影響は認められなかった.
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ドニダロルセンの第 3 相試験
Phase 3 Trial of Donidalorsen遺伝性血管性浮腫患者に対するプレカリクレイン mRNA を標的とするドニダロルセンの無作為化比較試験で,発作発生率はドニダロルセン群のほうがプラセボ群よりも低いことが示された.
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遺伝性血管性浮腫に対するオンデマンドの経口セベトラルスタット
On-Demand Oral Sebetralstat for Hereditary Angioedema遺伝性血管性浮腫患者を対象とした試験で,発作 264 件において,経口セベトラルスタットを投与した患者では,プラセボを投与した患者よりも,症状緩和開始までの時間,発作の重症度低下までの時間,発作の完全消失までの時間が短かった.
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子宮頸癌に対する組織因子を標的とした治療
Tissue Factor–Directed Therapy in Cervical Cancer再発子宮頸癌の予後は不良である.全生存期間の中央値は,抗体薬物複合体であるチソツマブ ベドチン群では約 1 年であったのに対し,化学療法群では 9.5 ヵ月であった.
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短報:遺伝性血管性浮腫における C1 インヒビターの正常化
Brief Report: Normalization of C1 Inhibitor in Hereditary Angioedemaこの症例報告では,遺伝性血管性浮腫を有し,C1 インヒビター活性低値の乳児 1 例が,胆道閉鎖症に対する肝移植を受け,肝移植によって C1 インヒビターの濃度と機能が正常化したことが報告されている.
REVIEW ARTICLE
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急性腹症の管理
Management of the Acute Abdomen急性腹痛の評価は病歴聴取と身体診察が依然として基本であるが,さまざまな画像検査法によって診断精度が向上し,診断までの時間が短縮している.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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導尿カテーテル関連膀胱回腸瘻
Urinary Catheter–Related Vesicoileal Fistula導尿カテーテルが 5 ヵ月間留置されている男性に,混濁した黄緑色の尿が突然認められた.CT ではカテーテルが膀胱壁を貫通して突出しているのが認められ,腹腔鏡検査では膀胱回腸瘻が認められた(動画で示す).
CLINICAL PROBLEM-SOLVING
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糸くずを集める
Aggregating the Loose Threads58 歳の女性が,呼吸困難,液体の嚥下障害,倦怠感が悪化するため救急受診した.
NEJM QUICK TAKE
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人工呼吸管理中の潰瘍予防
Ulcer Prophylaxis during Mechanical Ventilation侵襲的人工呼吸管理を受けている重症患者において,パントプラゾールは,消化管の潰瘍と出血を予防する可能性があるが,死亡に対する効果は明らかにされていない.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
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遺伝性血管性浮腫に対するドニダロルセン
Donidalorsen for Hereditary Angioedema遺伝性血管性浮腫患者の管理ガイドラインでは,予防薬の長期投与が推奨されているが,ブレイクスルー発作が発生する.このような患者に対するドニダロルセンについて,新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
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遺伝性血管性浮腫に対する経口セベトラルスタット
Oral Sebetralstat for Hereditary Angioedema遺伝性血管性浮腫の発作に対するオンデマンド治療は非経口投与することから,アドヒアランスが課題となっている.開発中の経口薬セベトラルスタットが代替となる可能性がある.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
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再発子宮頸癌に対するチソツマブ ベドチン
Tisotumab Vedotin for Recurrent Cervical Cancer再発子宮頸癌患者の治療選択肢は限られている.抗体薬物複合体チソツマブ ベドチンによって,全生存期間が延長するかは明らかでない.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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学問の自由と学術機関の義務
Academic Freedom and Institutional ObligationsEvan Mullen が,公開討論への学術機関の参加,たとえば教員の見解への対応などについて論じている.