The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

November 7, 2002 Vol. 347 No. 19

運動の量と強度が血漿リポ蛋白に与える影響
Effects of the Amount and Intensity of Exercise on Plasma Lipoproteins

W.E. KRAUS AND OTHERS

背景

身体活動の増加は,心血管疾患のリスク低下に関連しており,これはおそらく,身体活動の増加がリポ蛋白プロファイルを改善するためである.しかし,最大の効果を得るのに必要な運動トレーニング量は明らかにされていない.われわれは,前向き無作為臨床試験で,運動の量と強度が血漿リポ蛋白に与える影響を検討した.

方 法

軽度から中等度の脂質代謝異常のある,運動不足で過体重の男女計 111 例を,6 ヵ月間の対照群への参加,または約 8 ヵ月間の 3 つの運動群のうちの 1 つへの参加に無作為に割付けた.運動群は,多量高強度の運動で,最大酸素消費量の 65~80%で 1 週間に 20 マイル [32.0 km]ジョギングするのに相当する熱量の運動,少量高強度の運動で,最大酸素消費量の 65~80%で 1 週間に 12 マイル[19.2 km]ジョギングするのに相当する運動,または少量中強度の運動で,最大酸素消費量の 40~55%で 1 週間に 12 マイル歩くのに相当する運動,とした.被験者には,試験実施前の体重を維持するよう奨励した.これらのガイドラインに従った被験者 84 例を主解析の対象とした.詳細なリポ蛋白プロファイリングを,核磁気共鳴分光法により行い,リポ蛋白分画内コレステロールの測定により確認した.

結 果

運動の有益な効果はさまざまな脂質およびリポ蛋白変数に対してみられたが,多量高強度の運動の場合にもっとも明白であった.多量の運動は,より少ない運動に比べて改善度が高く(リポ蛋白変数 11 個のうち 10 個),対照条件よりも常に優れていた(変数 11 個のうち 11 個).少量運動群は 2 群とも,対照群よりも常に反応が良好であった(比較 22 例中 22 例).

結 論

体重変化を最小限にした,もっとも量の多い毎週の運動は,リポ蛋白プロファイルに対し広範囲な有益効果を与えた.改善度は活動量に関連しており,運動強度や体力または心肺機能の改善とは関連していなかった.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 347 : 1483 - 92. )