The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

年間購読お申込み

日本語アブストラクト

December 26, 2002 Vol. 347 No. 26

Share

Share on Facebook
Facebookで共有する
Share on Twitter
Twitterでつぶやく
Share on Note
noteに投稿する

RSS

RSS

香港における小児のインフルエンザに関連した入院
Influenza-Related Hospitalizations among Children in Hong Kong

S.S. CHIU, Y.L. LAU, K.H. CHAN, W.H.S. WONG, AND J.S.M. PEIRIS

背景

小児におけるインフルエンザの負荷は,RS ウイルス(RSV)との同時伝播による交絡のため定めることがむずかしい.中国の香港では,インフルエンザと RSV 感染の時期が重ならないことがときどきあるので,それが RSV による影響のない,定義された集団におけるインフルエンザに関連した入院率を推定する機会を提供している.

方 法

地域住民をベースとした後ろ向きの研究で,1997~99 年の香港特別行政区において,15 歳以下の小児におけるインフルエンザに関連した超過入院率を推定した.診断のためにウイルス学的分析を集中的に使用した単一の病院のデータを入手し,モデルの過小評価を定義し,補正した.

結 果

1998 年と 1999 年のインフルエンザと RSV の感染活動性のピークは,はっきりと分かれていたが,1997 年には重なっていた.1998 年と 1999 年のインフルエンザが原因と考えられる急性呼吸器疾患の補正超過入院率は,1 歳未満の小児 1 万人当りそれぞれ 278.5 人と 288.2 人であり,1 歳以上 2 歳未満では,小児 1 万人当り 218.4 人と 209.3 人,2 歳以上 5 歳未満では,小児 1 万人当り 125.6 人と 77.3 人,5 歳以上 10 歳未満では,小児 1 万人当り 57.3 人と 20.9 人,10 歳以上 15 歳以下では,小児 1 万人当り 16.4 人と 8.1 人であった.

結 論

亜熱帯地方では,インフルエンザは小児における入院の重大な原因であり,入院率は温暖な地域での報告より高い.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 347 : 2097 - 103. )