The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

May 6, 2004 Vol. 350 No. 19

頭頸部の高リスク扁平上皮癌に対する術後の放射線療法と化学療法の同時併用
Postoperative Concurrent Radiotherapy and Chemotherapy for High-Risk Squamous-Cell Carcinoma of the Head and Neck

J.S. Cooper and Others

背景

頭頸部の高リスク扁平上皮癌は,切除術や術後放射線療法の使用にもかかわらず,原発腫瘍と同じ領域に再発することが多い.われわれは,術後にシスプラチン投与と放射線療法を同時併用すると,局所と領域の再発抑制率が向上するという仮説を検証した.

方 法

1995 年 9 月 9 日~2000 年 4 月 28 日に,患者 459 例を登録した.視認・触知可能な病巣を完全切除したあと,231 例を放射線単独療法(6~6.6 週間に 30~33 回の照射で総線量 60~66 Gy)に,228 例を同一の放射線療法とシスプラチン(1,22,43 日目に 100 mg/m2 [体表面積] を静注)の同時併用に無作為に割付けた.

結 果

中央値 45.9 ヵ月の追跡期間後,局所と領域の再発抑制率は,併用療法群のほうが放射線単独療法群よりも有意に高かった(局所と領域の再発のハザード比 0.61;95%信頼区間 0.41~0.91;P=0.01).2 年間の局所と領域の再発抑制率の推定値は,併用群で 82%であったのに対し,放射線療法群では 72%であった.無病生存は,併用群のほうが放射線療法群より有意に長かったが(疾患または死亡のハザード比 0.78;95%信頼区間 0.61~0.99;P=0.04),全生存に有意差はみられなかった(死亡のハザード比 0.84;95%信頼区間 0.65~1.09;P=0.19).グレード 3 以上の急性副作用の発生率は,放射線療法群で 34%,併用群で 77%であった(P<0.001).併用群では,4 例が治療が直接的な原因となり死亡した.

結 論

頭頸部癌を切除した高リスク患者において,術後に化学療法と放射線療法を併用すると,局所と領域の再発抑制率および無病生存期間が有意に改善する.しかし,この併用療法は,副作用の顕著な増加と関連している.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2004; 350 : 1937 - 44. )