The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

May 6, 2004 Vol. 350 No. 19

局所進行頭頸部癌に対する化学療法同時併用または非併用の術後放射線療法
Postoperative Irradiation with or without Concomitant Chemotherapy for Locally Advanced Head and Neck Cancer

J. Bernier and Others

背景

病期が III 期または IV 期の頭頸部癌に対する補助療法として,シスプラチンと放射線照射の同時併用療法と放射線単独療法とを比較した.

方 法

根治を目的とした手術を施行後,167 例を放射線単独療法(66 Gy を 6 週間半にわたって照射)に,167 例を同一の放射線治療レジメンに加え,放射線治療の 1,22,43 日目に 100 mg/m2 [体表面積] のシスプラチンを投与する併用療法に無作為に割付けた.

結 果

中央値 60 ヵ月の追跡期間後,無進行生存率は,併用療法群のほうが放射線単独療法群よりも有意に高かった(log rank 検定で P=0.04;疾患の進行に対するハザード比 0.75;95%信頼区間 0.56~0.99).Kaplan-Meier 法による 5 年無進行生存率の推定値は,それぞれ 47%と 36%であった.全生存率についても,併用群のほうが放射線療法群よりも有意に高かった(log rank 検定で P=0.02;死亡に対するハザード比 0.70;95%信頼区間 0.52~0.95).Kaplan-Meier 法による 5 年全生存率の推定値は,それぞれ 53%と 40%であった.局所および領域の累積再発率は,併用群で有意に低かった(P=0.007).局所および領域の 5 年累積再発率の推定値(その他の原因による死亡を競合リスクと見なす)は,放射線療法後で 31%,併用療法後で 18%であった.重度(グレード 3 以上)の有害事象は,併用療法後(41%)に放射線療法後(21%)よりも高頻度にみられたが(P=0.001),重度の粘膜性有害事象の種類と遅発性の有害事象の発生率は 2 群で同等であった.

結 論

局所進行頭頸部癌の患者において,術後の高用量シスプラチン投与と放射線療法の同時併用は,放射線単独療法よりも有効であり,より多くの遅発性合併症を引き起すことはない.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2004; 350 : 1945 - 52. )