The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

December 23, 2004 Vol. 351 No. 26

肥満手術から 10 年後の生活習慣,糖尿病,および心血管系の危険因子
Lifestyle, Diabetes, and Cardiovascular Risk Factors10 Years after Bariatric Surgery

L. Sjostrom and Others

背景

減量は,代謝および心血管系のリスクの短期的な改善や予防と関連することが示されているものの,その有益性が長期にわたり持続するかどうかは明らかではない.

方 法

前向き対照試験であるスウェーデン肥満者試験(Swedish Obese Subjects Study)では,胃の手術を受けた肥満被験者と,時期をマッチさせ従来の治療を受けた肥満の対照被験者を対象とした.われわれは,解析日(2004 年 1 月 1 日)以前に 2 年以上登録されていた被験者(4,047 例),または 10 年以上登録されていた被験者(1,703 例)(平均年齢 48 歳,平均体格指数 41)の追跡データを報告する.臨床検査の追跡率は 2 年目の時点で 86.6%,10 年目の時点で 74.5%であった.

結 果

2 年後,体重は対照群で 0.1%増加し,手術群で 23.4%減少していた(P<0.001).10 年後,体重は対照群で 1.6%増加し,手術群で 16.1%減少した(P<0.001).観察期間を通じて,手術群では,対照群に比べてエネルギー摂取量が少なく,身体活動が活発である被験者の割合が高かった.2 年後,10 年後の糖尿病,高グリセリド血症,HDL コレステロール低値,高血圧,高尿酸血症からの回復率は,手術群のほうが対照群よりも高かったが,高コレステロール血症の回復率に群間差はみられなかった.糖尿病,高グリセリド血症,高尿酸血症の 2 年後,10 年後の発生率は,手術群のほうが対照群よりも低かったが,高コレステロール血症と高血圧の発生率に群間差はみられなかった.

結 論

従来の治療と比較し,肥満手術は,重度の肥満に対する治療法として,長期にわたる体重の減少,生活様式の改善,そして,高コレステロール血症を除きベースライン時に認められた危険因子の改善をもたらす,実行可能な選択肢と考えられる.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2004; 351 : 2683 - 93. )