April 21, 2005 Vol. 352 No. 16
若年性関節リウマチに対するレフルノミドとメトトレキサートの比較
Leflunomide or Methotrexate for Juvenile Rheumatoid Arthritis
E. Silverman and Others
多国間共同無作為対照試験において,多関節型若年性関節リウマチの治療におけるレフルノミドの安全性と有効性を,メトトレキサートと比較した.
3~17 歳の患者に,レフルノミドまたはメトトレキサートをダブルダミー法による盲検下で 16 週間投与し,その後盲検での投与を 32 週延長した.米国リウマチ学会の小児 30%反応率(American College of Rheumatology Pediatric 30 ; ACR Pedi 30)とパーセント改善指数(Percent Improvement Index)を,ベースライン時,4 週ごとに 16 週間,また 32 週間の延長期間では 8 週ごとに評価した.
94 例を無作為化し,86 例が 16 週間の治療を完了した.うち 70 例が延長試験に参加した.16 週の時点では,メトトレキサート群のほうが,レフルノミド群よりも ACR Pedi 30 反応を示した患者が多かったが(89% 対 68%,P=0.02),パーセント改善指数に有意差は認められなかった(-52.87% 対 -44.41%,P=0.18).両群ともに,16 週の時点で得られた改善は,48 週の時点まで継続して認められた.両群でもっとも多くみられた有害事象は,胃腸症状,頭痛,鼻咽頭症状であった.最初の試験期間と延長期間におけるアミノトランスフェラーゼ値の上昇は,レフルノミド群よりもメトトレキサート群で多く認められた.
多関節型若年性関節リウマチの患者では,メトトレキサートとレフルノミドはいずれも高い割合で臨床症状を改善したが,改善率はメトトレキサートのほうがわずかに高かった.この試験で使用した用量では,メトトレキサートはレフルノミドよりも効果的であった.