The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 15, 2011 Vol. 365 No. 11

心房細動患者に対するアピキサバンとワルファリンの比較
Apixaban versus Warfarin in Patients with Atrial Fibrillation

C.B. Granger and Others

背景

ビタミン K 拮抗薬は,心房細動患者の脳卒中を予防する効果が高いが,いくつかの制限がある.アピキサバン(apixaban)は,同様の集団においてアスピリンと比較して脳卒中リスクを低下させることが示されている,新規の経口直接作用型第 Xa 因子阻害薬である.

方 法

無作為化二重盲検試験において,心房細動患者で,脳卒中の危険因子をさらに 1 つ以上有する 18,201 例を対象に,アピキサバン(用量 5 mg 1 日 2 回)とワルファリン(目標国際標準比 2.0~3.0)とを比較した.主要転帰は,脳梗塞または脳出血,あるいは全身性塞栓症とした.本試験は非劣性を検証する目的でデザインされ,主要転帰に関する優位性,および重大な出血の発生率・全死因死亡率に関する優位性を検証することを主な副次的評価項目とした.

結 果

追跡期間中央値は 1.8 年であった.主要転帰の発生率は,アピキサバン群で年 1.27%に対しワルファリン群で年 1.60%であった(アピキサバンのハザード比 0.79,95%信頼区間 [CI] 0.66~0.95,非劣性について P<0.001,優位性について P=0.01).重大な出血の発生率は,アピキサバン群で年 2.13%に対しワルファリン群で年 3.09%であり(ハザード比 0.69,95% CI 0.60~0.80,P<0.001),全死因死亡率はそれぞれ 3.52%,3.94%であった(ハザード比 0.89,95% CI 0.80~0.99,P=0.047).脳出血の発生率は,アピキサバン群で年 0.24%に対しワルファリン群で年 0.47%であり(ハザード比 0.51,95% CI 0.35~0.75,P<0.001),脳梗塞または病型不明の脳卒中の発生率は,アピキサバン群で年 0.97%,ワルファリン群で年 1.05%であった(ハザード比 0.92,95% CI 0.74~1.13,P=0.42).

結 論

心房細動患者において,アピキサバンはワルファリンと比較して脳卒中または全身性塞栓症の予防に優れ,出血を引き起こすことが少なく,死亡率を低下させた.(Bristol-Myers Squibb 社,Pfizer 社から研究助成を受けた.ARISTOTLE ClinicalTrials.gov 番号:NCT00412984)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2011; 365 : 981 - 92. )