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January 9, 2014 Vol. 370 No. 2

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小児集中治療における高血糖コントロールの無作為化試験
A Randomized Trial of Hyperglycemic Control in Pediatric Intensive Care

D. Macrae and Others

背景

重症の小児における高血糖の厳格なコントロールにインスリン注入を行うべきかどうかは,明らかにされていない.

方 法

小児集中治療室(ICU)に入室し,人工換気と血管作動薬が少なくとも 12 時間必要と予想される小児(16 歳以下)を,目標血糖値を 72~126 mg/dL(4.0~7.0 mmol/L)とする厳格な血糖コントロールを行う群と,目標値を 216 mg/dL(12.0 mmol/L)未満とする従来の血糖コントロールを行う群に無作為に割り付けた.主要転帰は,無作為化後 30 日の時点において,生存しておりかつ人工換気を使用していない日数とした.事前に規定した主要サブグループ解析では,心臓手術を受けていた小児と受けていなかった小児を比較した.また,病院および地域の医療サービスの費用も評価した.

結 果

イングランドの 13 施設で計 1,369 例を無作為化し,694 例を厳格な血糖コントロール群に,675 例を従来の血糖コントロール群に割り付けた.60%が心臓手術を受けていた.30 日の時点での生存しておりかつ人工換気を使用していなかった日数における群間差の平均は 0.36 日(95%信頼区間 [CI] -0.42~1.14)であり,効果にはサブグループによる差はなかった.重症低血糖(血糖値 36 mg/dL [2.0 mmol/L] 未満)が発生した割合は,厳格血糖コントロール群のほうが従来血糖コントロール群よりも高かった(7.3% 対 1.5%,P<0.001).12 ヵ月間の平均費用は,心臓手術を受けていたサブグループでは両群で同程度であったが,心臓手術を受けていなかったサブグループでは厳格血糖コントロール群のほうが従来血糖コントロール群よりも有意に低く,-13,120 ドルであった(95% CI -24,682 ドル~-1,559 ドル).

結 論

この多施設共同無作為化試験から,重症の小児における厳格な血糖コントロールは,主要な臨床転帰に対して重要な影響をもたらさないことが示されたが,低血糖の発生率は厳格な血糖コントロールのほうが従来の血糖コントロールよりも高かった.(英国国立健康研究所医療技術評価プログラム,英国国民保健サービスから研究助成を受けた.CHiP Current Controlled Trials 番号:ISRCTN61735247)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2014; 370 : 107 - 18. )