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April 17, 2014 Vol. 370 No. 16

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治療歴のある C 型肝炎ウイルス遺伝型 1 型感染患者に対するレディパスビルとソホスブビル
Ledipasvir and Sofosbuvir for Previously Treated HCV Genotype 1 Infection

N. Afdhal and Others

背景

インターフェロン治療ではウイルス排除(SVR)が認められなかった C 型肝炎ウイルス(HCV)遺伝型 1 型感染患者に対する有効な治療法は,いまだに満たされていない医療ニーズである.

方 法

プロテアーゼ阻害薬併用/非併用下でペグインターフェロンとリバビリンによる治療を受けたものの,SVR が認められなかった HCV 遺伝型 1 型感染患者を対象に,第 3 相無作為化非盲検試験を行った.患者を,NS5A 阻害薬レディパスビル(ledipasvir)とヌクレオチドポリメラーゼ阻害薬ソホスブビル(sofosbuvir)の固定用量を含有する配合錠を 1 日 1 回,12 週間投与する群,レディパスビル・ソホスブビルとリバビリンを 12 週間投与する群,レディパスビル・ソホスブビルを 24 週間投与する群,レディパスビル・ソホスブビルとリバビリンを 24 週間投与する群のいずれかに無作為に割り付けた.主要評価項目は,治療終了後 12 週の時点での SVR とした.

結 果

無作為化され治療を受けた 440 例のうち,20%が肝硬変に進行しており,79%が HCV 遺伝型 1a 型に感染していた.SVR 率は全群で高く,レディパスビル・ソホスブビル 12 週群では 94%(95%信頼区間 [CI] 87~97),レディパスビル・ソホスブビルとリバビリン 12 週群では 96%(95% CI 91~99),レディパスビル・ソホスブビル 24 週群では 99%(95% CI 95~100),レディパスビル・ソホスブビルとリバビリン 24 週群では 99%(95% CI 95~100)であった.有害事象により治療を中止した患者はいなかった.頻度の高かった有害事象は,疲労,頭痛,悪心であった.

結 論

インターフェロン治療では SVR が認められなかった HCV 遺伝型 1 型感染患者において,レディパスビル・ソホスブビルの 1 日 1 回,1 錠のレジメンによる治療は,高い SVR 率をもたらした.(Gilead Sciences 社から研究助成を受けた.ION-2 ClinicalTrials.gov 番号:NCT01768286)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2014; 370 : 1483 - 93. )