The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 18, 2014 Vol. 371 No. 12

結核性心膜炎におけるプレドニゾロンと Mycobacterium indicus pranii
Prednisolone and Mycobacterium indicus pranii in Tuberculous Pericarditis

B.M. Mayosi and Others

背景

結核性心膜炎は,抗結核療法を行っても合併症発生率と死亡率が高い.結核性心膜炎患者において,グルココルチコイド補助療法と Mycobacterium indicus pranii 免疫療法の有効性を評価した.

方 法

2×2 要因デザインを用いて,結核性心膜炎が確定またはほぼ確実である成人患者 1,400 例を,6 週にわたるプレドニゾロンまたはプラセボの投与と,3 ヵ月間に 5 回の M. indicus pranii またはプラセボの注射に無作為に割り付けた.参加者の 2/3 は,ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に混合感染していた.主要有効性評価項目は,死亡,心膜穿刺を必要とする心タンポナーデ,収縮性心膜炎の複合とした.

結 果

主要評価項目に関して,プレドニゾロン群とプラセボ群とのあいだに有意差は認められず(それぞれ 23.8%と 24.5%,ハザード比 0.95,95%信頼区間 [CI] 0.77~1.18,P=0.66),M. indicus pranii 免疫療法群とプラセボ群とのあいだにも有意差は認められなかった(それぞれ 25.0%と 24.3%,ハザード比 1.03,95% CI 0.82~1.29,P=0.81).プレドニゾロン療法は,プラセボと比較して,収縮性心膜炎の発生率を有意に低下させ(4.4% 対 7.8%,ハザード比 0.56,95% CI 0.36~0.87,P=0.009),入院率も有意に低下させた(20.7% 対 25.2%,ハザード比 0.79,95% CI 0.63~0.99,P=0.04). プレドニゾロンと M. indicus pranii のいずれも,プラセボと比較して癌の発生率を有意に上昇させたが(1.8% 対 0.6%,ハザード比 3.27,95% CI 1.07~10.03,P=0.03;1.8% 対 0.5%,ハザード比 3.69,95% CI 1.03~13.24,P=0.03),これらは主に HIV 関連の癌の増加によるものであった.

結 論

結核性心膜炎患者において,プレドニゾロンと M. indicus pranii のいずれも,死亡,心膜穿刺を必要とする心タンポナーデ,収縮性心膜炎の複合に対する有意な効果を示さなかった.(カナダ健康研究所ほかから研究助成を受けた.IMPI 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT00810849)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2014; 371 : 1121 - 30. )