The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 4, 2014 Vol. 371 No. 10

移植非適応の骨髄腫患者におけるレナリドミドとデキサメタゾン
Lenalidomide and Dexamethasone in Transplant-Ineligible Patients with Myeloma

L. Benboubker and Others

背景

幹細胞移植非適応の骨髄腫患者に対する標準治療は,メルファラン+プレドニゾン(prednisone)+サリドマイド(MPT)療法であると考えられている.しかし,レナリドミドと低用量デキサメタゾンを用いた試験のデータが示されたことから,この 2 剤の投与法の前向き比較が必要とされている.

方 法

患者 1,623 例を,レナリドミドとデキサメタゾンを 28 日サイクルで増悪が認められるまで継続投与する群(535 例),同じ併用療法を 72 週間(18 サイクル)行う群(541 例),MPT 療法を 72 週間行う群(547 例)に無作為に割り付けた.主要評価項目は無増悪生存期間とし,継続的レナリドミド+デキサメタゾン療法と MPT 療法とを比較した.

結 果

無増悪生存期間中央値は,継続的レナリドミド+デキサメタゾン療法群が 25.5 ヵ月,18 サイクルのレナリドミド+デキサメタゾン療法群が 20.7 ヵ月,MPT 療法群が 21.2 ヵ月であった(増悪または死亡のリスクのハザード比,継続的レナリドミド+デキサメタゾン療法群と MPT 療法群との比較において 0.72,継続的レナリドミド+デキサメタゾン療法群と 18 サイクルのレナリドミド+デキサメタゾン療法群との比較において 0.70,いずれの比較も P<0.001).継続的レナリドミド+デキサメタゾン療法群は,全生存(中間解析時点)を含むすべての副次的有効性評価項目に関して MPT 療法群を上回った.4 年全生存率は,継続的レナリドミド+デキサメタゾン療法群が 59%,18 サイクルのレナリドミド+デキサメタゾン療法群が 56%,MPT 療法群が 51%であった.グレード 3 または 4 の有害事象の発現頻度は,継続的レナリドミド+デキサメタゾン療法群のほうが MPT 療法群よりも若干低かった(70% 対 78%).MPT 療法と比較して,継続的レナリドミド+デキサメタゾン療法は,血液および神経毒性イベントの減少,感染症の中等度の増加,二次原発造血器腫瘍の減少に関連していた.

結 論

新たに診断された幹細胞移植非適応の多発性骨髄腫患者において,増悪が認められるまで行う継続的レナリドミド+デキサメタゾン療法は,MPT 療法と比較して,無増悪生存期間の有意な延長,中間解析時における全生存への利益に関連していた.(フランス骨髄腫共同研究グループ,Celgene 社から研究助成を受けた.FIRST 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT00689936,EudraCT 登録番号 2007-004823-39)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2014; 371 : 906 - 17. )