The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

November 10, 2016 Vol. 375 No. 19

PD-L1 陽性非小細胞肺癌に対するペムブロリズマブと化学療法との比較
Pembrolizumab versus Chemotherapy for PD-L1–Positive Non–Small-Cell Lung Cancer

M. Reck and Others

背景

ペムブロリズマブはプログラム死 1(PD-1)に対するヒト化モノクローナル抗体であり,進行非小細胞肺癌(NSCLC)に抗腫瘍効果を示し,とくにプログラム死リガンド 1(PD-L1)を発現する腫瘍での効果が高い.

方 法

非盲検第 3 相試験にて,PD-L1 発現腫瘍細胞の比率が 50%以上であり,上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異または未分化リンパ腫キナーゼ遺伝子転座を有しない未治療の進行 NSCLC 患者 305 例を,ペムブロリズマブ(固定用量 200 mg を 3 週ごと)を投与する群と,試験責任医師が選択したプラチナベース化学療法を受ける群に無作為に割り付けた.化学療法群で病勢進行が認められた患者は,ペムブロリズマブ群へクロスオーバーできることとした.主要エンドポイントは無増悪生存期間とし,放射線画像の盲検下での独立した中央判定により評価した.副次的エンドポイントは,全生存期間,客観的奏効率,安全性とした.

結 果

無増悪生存期間中央値は,ペムブロリズマブ群 10.3 ヵ月(95%信頼区間 [CI] 6.7~未到達)に対し,化学療法群 6.0 ヵ月(95% CI 4.2~6.2)であった(病勢進行または死亡のハザード比 0.50,95% CI 0.37~0.68,P<0.001).推定 6 ヵ月全生存率は,ペムブロリズマブ群 80.2%に対し,化学療法群 72.4%であった(死亡のハザード比 0.60,95% CI 0.41~0.89,P=0.005).ペムブロリズマブ群では,化学療法群と比較して奏効率が高く(44.8% 対 27.8%),奏効期間中央値が長く(未到達 [1.9 ヵ月以上~14.5 ヵ月以上] 対 6.3 ヵ月 [2.1 ヵ月以上~12.6 ヵ月以上]),あらゆるグレードの治療関連有害事象の発現率が低く(73.4% 対 90.0%),グレード 3~5 の治療関連有害事象の発現率も低かった(26.6% 対 53.3%).

結 論

PD-L1 発現腫瘍細胞の比率が 50%以上の進行 NSCLC 患者において,ペムブロリズマブは,プラチナベース化学療法と比較して,無増悪生存期間と全生存期間が有意に長く,有害事象が少ないことに関連した.(Merck 社から研究助成を受けた.KEYNOTE-024 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02142738)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2016; 375 : 1823 - 33. )