The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

August 23, 2018 Vol. 379 No. 8

脳転移を有する悪性黒色腫に対するニボルマブとイピリムマブの併用
Combined Nivolumab and Ipilimumab in Melanoma Metastatic to the Brain

H.A. Tawbi and Others

背景

転移性悪性黒色腫患者において,脳転移は障害をもたらす神経合併症や死亡の原因として多い.転移を有する悪性黒色腫におけるニボルマブとイピリムマブの併用を検討した先行試験では,未治療の脳転移を有する患者は除外されていた.われわれは,未治療の脳転移を有する悪性黒色腫患者を対象に,ニボルマブとイピリムマブの併用の有効性と安全性を評価した.

方 法

非盲検多施設共同第 2 相試験において,転移性悪性黒色腫を有し,計測可能で放射線照射を受けていない脳転移(腫瘍径 0.5~3 cm)が 1 個以上あり,神経症状のない患者が,ニボルマブ(1 mg/kg 体重)とイピリムマブ(3 mg/kg)の投与を 3 週ごとに最大 4 回受け,次にニボルマブ(3 mg/kg)の投与を 2 週ごとに,進行または忍容できない毒性がみられるまで受けた.主要評価項目は頭蓋内で臨床的利益が得られた割合とし,疾患が 6 ヵ月以上安定していた患者,完全奏効が得られた患者,部分奏効が得られた患者の割合と定義した.

結 果

94 例の追跡期間中央値は 14.0 ヵ月で,頭蓋内で臨床的利益が得られた割合は 57%(95%信頼区間 [CI] 47~68)であり,内訳は完全奏効が 26%,部分奏効が 30%,6 ヵ月以上安定が 2%であった.頭蓋外で臨床的利益が得られた割合は 56%(95% CI 46~67)であった.グレード 3 または 4 の治療関連有害事象は患者の 55%で報告され,グレード 3 または 4 の中枢神経系有害事象は 7%であった.1 例が免疫関連心筋炎で死亡した.このレジメンの安全性プロファイルは,脳転移を有しない悪性黒色腫患者で報告されているものと類似していた.

結 論

ニボルマブとイピリムマブの併用は,未治療の脳転移を有する悪性黒色腫患者において臨床的に意味のある頭蓋内効果があり,頭蓋外での活性と一致していた.(Bristol-Myers Squibb 社,米国国立がん研究所から研究助成を受けた.CheckMate 204 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02320058)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 379 : 722 - 30. )