The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

January 12, 2006
Vol. 354 No. 2

ORIGINAL ARTICLE

  • 帰国した旅行者における疾患の病因
    Etiology of Illness in Returned Travelers

    世界に 30 施設ある旅行医学専門の診療所組織,GeoSentinel ネットワークで,罹患して帰国した旅行者 17,000 例以上を評価した.同定された病原体でもっとも多かったのは,マラリア,デング熱,リケッチア病などの原因となる病原体であった.旅行に関連するさまざまな感染症の罹患比率を,旅行地域別に算出した.

  • 進行性の慢性腎不全に対するベナゼプリル
    Benazepril for Advanced Chronic Renal Insufficiency

    アンジオテンシン転換酵素(ACE)阻害薬は,軽度~中等度の腎不全患者において腎臓を保護し,疾患の進行を遅らせる.しかし,進行性腎不全患者におけるこのクラスの薬物療法の有効性と安全性は,あまり明らかにされていない.この無作為化二重盲検試験の結果は,ACE 阻害薬であるベナゼプリルは,糖尿病でない進行性腎不全の患者において,腎臓に対するかなりの有益な効果があることを示している.

  • 肺移植レシピエントにおける吸入型シクロスポリンに関する無作為化試験
    Randomized Trial of Inhaled Cyclosporine in Lung-Transplant Recipients

    肺移植を受けた患者の生存率は,肺以外の多くの臓器の移植を受けた患者と比べて不良である.この試験において,吸入型シクロスポリンは,全身的免疫抑制療法との併用で,拒絶反応の発生率は改善しなかったが,全生存と慢性拒絶反応のない生存の改善と関連していた.

BRIEF REPORT

  • 家族性の洞性徐脈と心臓ペースメーカーチャネルの変異
    Familial Sinus Bradycardia and a Mutation in the Cardiac Pacemaker Channel

    洞房結節内のペースメーカーチャネルは洞調律を生み出し,心拍数を調節する.洞性徐脈のあるイタリア人家族において,心臓ペースメーカーチャネルの αサブユニットに変異が同定された.この変異は,心拍数に対し,軽い迷走神経刺激に似た作用を及ぼす.

CLINICAL PRACTICE

  • 慢性連日性頭痛
    Chronic Daily Headache

    月経時の片頭痛の病歴が長い 36 歳の女性が,1 年間ほぼ毎日頭痛を発症した.頭痛は元来軽度であったが,痛みは激しくなり,少なくとも週 2 回は活動ができない状態となって,仕事や睡眠を妨げるようになった.女性は,アスピリン,アセトアミノフェン,カフェインの合剤を 1 日 6~8 錠服用していたが,症状はほとんど緩和しなかった.発熱,体重減少,複視,耳鳴はなかった.頭痛はバルサルバ手技や体位変換では悪化しなかった.身体診察所見は正常であった.この女性をどのように評価し,治療すべきであろうか?

DRUG THERAPY

  • 急性リンパ芽球性白血病の治療
    Treatment of Acute Lymphoblastic Leukemia

    小児における急性リンパ芽球性白血病(ALL)の全体的な治癒率は約 80%であるが,成人 ALL 患者の場合はそれよりかなり劣る.この総説では,治療転帰をさらに改善するために対処する必要がある問題に重点をおきながら,ALL の治療における最近の進展について考察している.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 発熱,咳嗽,喀血,腹痛を呈する肺移植レシピエントの男性
    A Male Lung-Transplant Recipient with Fever, Cough, Hemoptysis, and Abdominal Pain

    肺気腫のため 6 ヵ月前に両肺同種移植を受けた 64 歳の男性が,3 日間続く咳嗽,喀血,腹痛のため入院した.男性には,喫煙歴と慢性閉塞性肺疾患および肺癌の既往があった.移植以降,拒絶反応を 1 回起し,最近は脚に血栓性静脈炎を発症していた.胸部 X 線では新たに右上葉に浸潤影が認められ,サイトメガロウイルス抗原検査では,2 つのスライドで 185 細胞が陽性であった.診断手技が行われた.

SOUNDING BOARD

  • 医薬品規制改革
    Reform of Drug Regulation

    著者らは,医薬品の安全性を向上させるためには,米国の医薬品規制システムを大幅に改革する必要があると主張している.医薬品の市販前試験にのみ焦点を当てるのではなく,より包括的なシステムを構築するために,医薬品規制のための新たな連邦機関を設置し,新薬承認のためのセンター,市販後試験のためのセンター,医薬品情報のためのセンターの,独立した 3 つのセンターで構成することを著者らは提案している.