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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

June 29, 2006
Vol. 354 No. 26

ORIGINAL ARTICLE

  • 大腸癌における DNA ミスマッチ修復遺伝子変異の保有者の同定
    Identification of Carriers of Mutations in DNA Mismatch-Repair Genes in Colon Cancer

    大腸癌の連続症例 870 例を対象に,DNA 修復遺伝子の生殖細胞系列変異を調べた.DNA 修復遺伝子の変異の存在を予測するために,2 段階モデルが考案された.臨床検査値と,DNA 修復蛋白に関する腫瘍の免疫組織化学染色とを組み合せた場合,変異保有者の陽性適中率は 80%,感度は 62%であった.

  • ホモシステイン低下と認知機能
    Homocysteine Lowering and Cognitive Performance

    これまでの観察研究から,アルツハイマー病患者ではホモシステイン濃度が上昇していること,ならびにホモシステイン濃度と地域社会に居住する高齢者の認知機能検査の成績が,逆相関の関係にあることが示されている.ホモシステイン濃度の上昇した健常高齢者を対象としたこの 2 年間の無作為化試験では,葉酸,ビタミン B12,B6 を用いた治療により,血漿ホモシステイン濃度は低下したが,認知機能は改善しなかった.

  • 血管形成術における N-アセチルシステインと造影剤腎症
    N-Acetylcysteine and Contrast-Medium-Induced Nephropathy in Angioplasty

    この研究では,初回血管形成術を受ける急性心筋梗塞の連続症例を,標準用量 N-アセチルシステイン群,2 倍用量 N-アセチルシステイン群,またはプラセボ群に無作為に割付けた.クレアチニン値は,対照群の 33%,標準用量群の 15%,高用量群の 8%で初回血管形成術後に上昇した(P<0.001).N-アセチルシステインの静脈内投与とその後の経口投与により,血管形成術を受ける患者の造影剤腎症を予防できる可能性がある.

  • ヨウ素摂取の甲状腺疾患に対する影響
    Effect of Iodine Intake on Thyroid Diseases

    ヨウ素摂取量は,少ない場合も多い場合も甲状腺疾患を引き起す可能性がある.この研究では,ヨウ素摂取量が軽度欠乏(尿中ヨウ素排泄量の中央値 84 μg/L),適量以上(中央値 243 μg/L),過剰(中央値 651 μg/L)の中国の各地域で,ヨウ素摂取量の増加に伴い,顕性甲状腺機能低下症,不顕性甲状腺機能低下症,自己免疫性甲状腺炎の有病率が上昇した.

CLINICAL PRACTICE

  • 初期ライム病
    Early Lyme Disease

    26 歳の女性が,ニューヨーク州ロングアイランドの避暑地で,大腿についたマダニを取り除いてから 1 週間後に,微熱,倦怠感,関節痛,頭痛,頸部痛を発症した.診察では,マダニ刺咬部に,遊走性紅斑に一致する,圧痛を伴わない楕円形(8×12 cm)の均一な紅斑性病変が認められる.この症例をどのように管理すべきであろうか? もし,女性がもっと早く,マダニを取り除いた直後に受診していたらどうなっていたであろうか?

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • ブドウ球菌菌血症と腎不全を呈する男性
    A Man with Staphylococcal Bacteremia and Renal Failure

    ペースメーカーを装着している 84 歳の男性が,ブドウ球菌菌血症と腎不全のため入院した.入院の 2 週間前に発熱と呼吸器症状が発現した.血液培養ではメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)陽性であった.抗菌薬治療にもかかわらず発熱と菌血症が持続し,腎不全が除々に進行した.診断検査が行われた.

HEALTH POLICY REPORT

  • 画像診断の新時代 ― 進歩と落とし穴
    The New Era of Medical Imaging ― Progress and Pitfalls

    近年,画像診断サービスに費やされる費用は急激に増加しており,現在,米国における年間費用は国民 1 人当り 350 ドルと推定されている.Iglehart は,医師が画像診断を利用する頻度の著しい増加と,この増加を抑制する目的で,最近メディケアの支払い方針に加えられた変更を取り巻く論争について考察している.