The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

  • 目 次
  • This Week at NEJM.org

    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

July 19, 2007
Vol. 357 No. 3

ORIGINAL ARTICLE

  • 抗血栓療法と末梢動脈疾患
    Antithrombotic Therapy and Peripheral Arterial Disease

    無作為化試験において,末梢動脈疾患患者 2,161 例を,抗血小板薬+経口抗凝固薬の併用療法と,抗血小板療法単独のいずれかに割り付けた.平均追跡調査期間 35 ヵ月の時点で,心筋梗塞,脳卒中,心血管系の原因による死亡の発生率に,両群間で有意差は認められなかった.併用療法群では,生命にかかわる出血の発生率が有意に高かった.

  • クローン病に対するセルトリズマブ・ペゴル
    Certolizumab Pegol for Crohn's Disease

    中等度から重度のクローン病患者 662 例を対象としたこの無作為化試験において,6 週目と 26 週目の両時点で奏効したのは,セルトリズマブ・ペゴル(腫瘍壊死因子に結合するペグ化ヒト Fab' フラグメント)投与患者で 23%であったのに対し,プラセボ投与患者では 16%であった(P=0.02).両群間で寛解率に有意差は認められなかった.セルトリズマブ群の 2%とプラセボ群の 1%未満で,重篤な感染症が報告された.

  • セルトリズマブ・ペゴルによるクローン病の維持療法
    Maintenance Therapy with Certolizumab Pegol for Crohn's Disease

    セルトリズマブ・ペゴルによる非盲検の導入療法が奏効した患者を,セルトリズマブ・ペゴルまたはプラセボによる維持療法へ無作為に割り付けた.26 週の時点で効果が維持されていた患者は,セルトリズマブ・ペゴル群のほうがプラセボ群よりも多かった(63% 対 36%,P<0.001).重篤な感染症は,セルトリズマブ群の 3%とプラセボ群の 1%未満で発生した.

SPECIAL ARTICLE

  • 卵細胞質内精子注入法の利用動向
    Trends in the Use of Intracytoplasmic Sperm Injection

    卵細胞質内精子注入法(ICSI)を用いた体外受精(IVF)は,男性因子による不妊症に対しては有効であるが,ほかの不妊症に対する ICSI の役割は明らかにされていない.ICSI は IVF 単独よりもコストがかかり,リスクが高い可能性がある.米国において,1995~2004 年に ICSI の利用は著しく増加したが,男性因子による不妊症の診断には変化がなかった.これらのデータは,ICSI の適切な利用に関する指針が必要であることを示している.

CLINICAL THERAPEUTICS

  • 慢性骨髄性白血病に対する BCR-ABL チロシンキナーゼ阻害薬
    BCR-ABL Tyrosine Kinase Inhibitors for CML

    慢性骨髄性白血病(CML)と診断されてまもない 28 歳の女性が,適切な治療法についての意見を求めて来院した.幹細胞移植のドナー候補となる兄弟姉妹はいなかった.CML のほぼ全症例に存在する BCR-ABL チロシンキナーゼの阻害薬であるイマチニブが推奨された.骨髄の異常クローンの抑制を維持するために,患者にはイマチニブを無期限に投与しなければならない可能性がある.

MEDICAL PROGRESS

  • ビタミン D 欠乏症
    Vitamin D Deficiency

    米国において,食品に対するビタミン D 強化が実施されて以来,くる病は制圧されたようにみえ,多くの人はビタミン D 欠乏症による重大な健康問題は解決したと考えた.しかし,ビタミン D 欠乏症は頻度の高い疾患である.この総説では,骨格と骨格以外の健康におけるビタミン D の役割について考察し,ビタミン D 欠乏症の予防と治療のための戦略を提案している.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 胃癌と乳癌の家族歴のある女性
    A Woman with a Family History of Gastric and Breast Cancer

    乳癌と胃癌の家族歴のため,38 歳の女性が当院の消化管癌遺伝クリニックを訪れた.女性の母親は胃癌で死亡している.また,母方のおばには両側乳癌があり,胃癌で死亡した.上部消化管内視鏡スクリーニングは陰性であった.診断手技が行われた.

CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH

  • 遺伝子スクリーニングとパクリタキセル
    Gene Screening and Paclitaxel

    非小細胞肺癌の細胞株における遺伝子発現の系統的な減弱は,治療可能性のある薬剤の併用を示唆している.