The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

November 6, 2008
Vol. 359 No. 19

ORIGINAL ARTICLE

  • 早期発症喘息における 17q21 の変異と受動喫煙の影響
    Effect of 17q21 Variants and Smoking Exposure on Early-Onset Asthma

    これまでの研究から,17 番染色体上の遺伝子座と喘息感受性が関連していることが示されている.この研究では,この関連は,幼少期に受動喫煙に曝露されていた例での早期発症喘息(4 歳以下で発症)に特異的なものであることが示されている.この研究から,少なくとも 2 つの遺伝子,ORMDL3GSDML を制御するマーカーが,感受性の決定に関与することが示唆される.

  • 肝細胞癌再発と関連する遺伝子プロファイル
    Gene Signatures for Liver-Cancer Recurrence

    著者らは,ホルムアルデヒドにより固定・保存された組織標本における遺伝子発現の解析方法を確立した.外科的に切除された原発性肝細胞癌の晩期再発と関連を示したのは,癌組織そのものではなく,癌に隣接する非腫瘍肝組織の発現プロファイルであった.この知見は,晩期再発は実際には新たな原発腫瘍であることを示唆している.

  • エストロゲンを服用していない閉経後女性に対するテストステロン投与
    Testosterone for Low Libido in Postmenopausal Women Not Taking Estrogen

    エストロゲン療法を受けていない閉経後女性を対象としたこの 52 週間の二重盲検プラセボ対照試験では,テストステロン 300 μg/日のパッチによる治療で,4 週間における満足のいく性的エピソードの頻度が,それほど大きくはないが有意な増加を示した(プラセボと比較して 1 ヵ月あたり 1.4 回増).しかし,アンドロゲンによる副作用をはじめとする有害事象が多く認められた.

CLINICAL THERAPEUTICS

  • たばこ依存症に対するバレニクリン
    Varenicline for Tobacco Dependence

    57 歳の男性が禁煙を希望してプライマリケア医を受診した.バレニクリンを試験的に服用することが勧められている.この薬剤は,ニコチン性アセチルコリン受容体の部分活性化薬であり,プラセボと比較して禁煙率が高いことが示されている.自殺行動などの神経精神病学的な副作用が報告されていることから,バレニクリンを服用している患者に対しては,行動症状について注意深くモニタリングすべきである.

CURRENT CONCEPTS

  • 静脈血栓塞栓症と妊娠
    Venous Thromboembolic Disease and Pregnancy

    静脈血栓塞栓症の発症率は妊娠により 4 倍に上昇し,先進国では肺塞栓が妊婦の主な死因となっている.この総説では,妊婦の血栓塞栓性疾患の診断と管理に関する指針を,妊娠・産褥期の高リスク女性に対する抗凝固薬の予防的使用に関するガイドラインも含めて紹介する.

CLINICAL PROBLEM-SOLVING

  • 見かけだおし
    Fool's Gold

    20 歳の男性が失神エピソードの後に救急部を受診した.受診前の 2 週間,微熱,食欲不振,鼻汁,頭痛が続いていたという.入院当日の朝,男性は脱力感を感じ,その後歩いて部屋に入る際に倒れた.そのほかの前駆症状はなかった.

SPECIAL REPORT

  • 2008 年大統領選挙における医療
    Health Care in the 2008 Presidential Election

    2008 年米国大統領選挙において,有権者は,医療が重要な論点であると考えている.有権者の大半は,現行の医療制度の大幅な変更に賛成している.オバマ上院議員への投票を考えている登録有権者は,保険未加入者に対する保険適用範囲の拡大をより重視し,マケイン上院議員の支持者は,税率の引き上げのない医療改革をより重視している.

CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH

  • ウイルス感染と呼吸器疾患
    Virus Infection and Respiratory Disease

    慢性閉塞性気道疾患のモデルマウスから,ヒトの喘息や慢性閉塞性肺疾患に認められる気道の変化は,ウイルス感染に起因するインバリアントナチュラルキラー細胞の活性化により生じることが示唆される.