The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

July 17, 2008
Vol. 359 No. 3

ORIGINAL ARTICLE

  • 低炭水化物食,地中海食,低脂肪食による減量
    Weight Loss with a Low-Carbohydrate, Mediterranean, or Low-Fat Diet

    この 2 年間の試験では,中等度肥満の被験者 322 例が,カロリー制限した低脂肪食,カロリー制限した地中海食,カロリー制限していない低炭水化物食という 3 種類の食事のいずれかに無作為に割り付けられた.試験は職場という孤立環境で行われたため,試験の維持が容易であった.この結果から,地中海食と低炭水化物食は,低脂肪食の有効な代替食となる可能性があること,ならびに個人の嗜好と代謝上の問題に合わせた個別の食事介入が行える可能性があることが示唆された.

  • 腎移植におけるリツキシマブおよび免疫グロブリン投与
    Rituximab and Immune Globulin in Renal Transplantation

    この単一施設非盲検第 1~2 相試験では,抗 HLA 抗体を減少させ,移植率を改善することを目的として,高感作患者 20 例を対象に免疫グロブリン静脈内投与+リツキシマブ投与に関する検討を行った.16 例(80%)が投与後に移植を受けた.患者の 1 年生存率は 100%,移植腎の 1 年生存率は 94%であった.このアプローチの安全性を評価するためには,より大規模かつ長期の試験が必要である.

  • 高齢者における転倒による外傷の減少
    Reducing Injuries from Falls among the Elderly

    高齢者の転倒防止については有効策が特定されながらも,十分に活用されていない.米国コネチカット州で,転倒防止のための介入を受けた地域と介入を受けなかった地域を比較した研究で,介入により転倒が原因の重度の外傷が 9%減少した.これらの結果は,転倒防止に関する情報が普及すれば,転倒件数と重大な外傷の発生数が減少する可能性を示唆している.

  • 早期産の長期の医学的帰結と社会的帰結
    Long-Term Medical and Social Consequences of Preterm Birth

    この研究では,ノルウェーの全国登録を用いて,1967~83 年に出生した在胎週数の異なる小児を同定し,2003 年まで追跡調査を実施した.医学的・社会的障害のリスクは,出生時の在胎週数が短くなるほど増大した.医学的障害が発生しなかった児においても,出生時の在胎週数は,到達教育レベル,収入,社会保障給付金受給,家庭の構築の割合と関連していた.

SPECIAL ARTICLE

  • Pay-for-performance の対象からの患者の除外
    Exclusion of Patients from Pay-for-Performance Targets

    英国の pay-for-performance プログラムでは,医療の質に関する指標が当てはまらない患者の場合,医師が患者を算定から除外する「例外報告」が認められている.2005 年 4 月~2006 年 3 月のあいだに,医師は患者の 5%を除外し,例外報告はプログラムの費用の約 1.5%を占めたにすぎなかった.

CLINICAL THERAPEUTICS

  • アセトアミノフェン中毒に対するアセチルシステイン
    Acetylcysteine for Acetaminophen Poisoning

    25 歳の男性が歯痛のため救急部を受診したところ,多量のアセトアミノフェンを摂取していることが判明した.血中にアセトアミノフェンは検出されなかったが,血清アラニン・アミノトランスフェラーゼ値が 750 IU/L であり,アセチルシステインによる治療が推奨されている.アセチルシステインにより,肝臓には十分なグルタチオンが蓄えられるほか,アセトアミノフェン過剰投与の際の肝毒性の予防に役立ち,アセトアミノフェン誘発性肝不全を有する患者の生存率が改善する.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 発熱と錯乱を呈する女性
    A Woman with Fever and Confusion

    52 歳の女性が発熱と錯乱のため当院に入院した.患者は最初に別の病院の救急部に搬送され,そこで嗜眠状態であり見当識障害があると診断された.数時間後,女性は強直性間代性てんかん発作を起こし,当院に移送された.患者は米国マサチューセッツ州の農村地域に居住しており,蚊に刺されていた.MRI で脳内に高信号域として多発性の両側性病変が認められた.入院 4 日目に診断検査の結果が出た.

CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH

  • 抗炎症性免疫グロブリン G
    The Antiinflammatory IgG

    免疫グロブリン G の翻訳後修飾された部分は,免疫グロブリン G 分子の抗炎症作用を媒介する重要な物質であると考えられる.