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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
June 4, 2009
Vol. 360 No. 23
ORIGINAL ARTICLE
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多剤耐性結核に対するジアリルキノリン TMC207
Diarylquinoline TMC207 for MDR Tuberculosis多剤耐性結核に対して,新たな治療法が大いに必要とされている.結核菌の ATP 合成酵素を阻害する新規化合物ジアリルキノリン TMC207 は,その多剤耐性結核に対する活性から期待されている.47 例を対象としたこの試験では,TMC207 群のほうがプラセボ群に比べ,喀痰培養陰転までの期間が短く,培養陰転がみられた患者の割合が有意に高かった.
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米国への移民・難民に対する国外での結核スクリーニング
Overseas Screening for Tuberculosis in U.S.-Bound Immigrants and Refugees米国在住の外国出身者における結核発症率は,米国出身者の約 10 倍である.米国に移住する前に結核を診断・治療すれば,米国内の結核患者数が減少する可能性がある.この研究では,1999~2005 年の米国への移民・難民 300 万人に対する国外での医学的スクリーニングにより,塗抹陰性結核患者が約 30,000 例,非活動性結核患者が約 33,000 例診断されたことが明らかにされた.
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クリオピリン関連周期性症候群に対するカナキヌマブ
Canakinumab in CAPSクリオピリン関連周期性症候群(CAPS)では,インターロイキン-1 の過剰産生がみられる.抗インターロイキン-1β モノクローナル抗体であるカナキヌマブを CAPS 患者 35 例に投与したところ,ほとんどの患者で寛解導入に成功した.
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インターロイキン-1 受容体拮抗物質の欠損に伴う自己炎症性疾患
An Autoinflammatory Disease with Deficiency of the Interleukin-1–Receptor Antagonist炎症性インターロイキン-1β の阻害因子とインターロイキン-1 受容体拮抗物質をコードする IL1RN の変異と関連し,新生児期に主に骨や皮膚に重度の炎症性病変を呈する疾患がある.患児 9 例を対象に機能解析を行ったところ,インターロイキン-1 受容体拮抗物質の非存在下では,単核細胞から炎症性サイトカインが異常放出されることが明らかにされた.組換え型インターロイキン-1 受容体拮抗薬アナキンラを用いた治療により,この疾患の徴候・症状は速やかに消退した.
BRIEF REPORT
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IL1RN 遺伝子座のホモ接合性欠失による自己炎症性疾患
An Autoinflammatory Disease Due to Homozygous Deletion of the IL1RN Locusこの報告は,膿疱疹,骨減少,骨折,血栓症,肺動脈弁閉鎖不全症を呈する男児の症例について述べている.解析の結果,インターロイキン-1 ファミリーのメンバーをコードする染色体 2q13 から一群の遺伝子が欠失しており,とくにインターロイキン-1 受容体拮抗物質をコードする遺伝子(IL1RN)の欠失が顕著であった.インターロイキン-1 受容体拮抗薬アナキンラの投与により,疾患の徴候はすべて速やかに消退した.
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COPD の免疫学的側面
Immunologic Aspects of COPDこの総説は,たばこの煙やその他の環境毒性物質によって生じる肺の損傷が,慢性閉塞性肺疾患(COPD)を引き起こす炎症反応と免疫反応をどのようにして誘発するかについて論じている.著者らは,自己免疫が COPD の発症に関与していることを示すエビデンスを提示している.
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AIDS と結核に罹患し,進行性の咳嗽・呼吸困難・体力消耗を呈する女性
A Woman with AIDS and Tuberculosis with Progressive Cough, Dyspnea, and Wasting後天性免疫不全症候群(AIDS)と肺結核を有する 24 歳の女性が,進行性の咳嗽,呼吸困難,体力消耗のために,南アフリカの病院に入院した.7 ヵ月前に結核と診断され,6 ヵ月前に HIV 感染と診断された.咳嗽と喀痰塗抹検査陽性が持続し,広域スペクトル抗菌薬による治療と対症療法を行ったが病状が悪化し,入院 20 日目に死亡した.
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結核に関する洞察
Insights into Tuberculosis結核性肉芽腫は,結核菌感染を抑制するという一般的な説に反し,感染拡大を促進する可能性がある.