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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

October 15, 2009
Vol. 361 No. 16

ORIGINAL ARTICLE

  • 進行した認知症の臨床経過
    The Clinical Course of Advanced Dementia

    この研究では,介護施設に入居している進行した認知症患者の死亡率を検討している.半数以上は 6 ヵ月以内に死亡した.死亡前に,肺炎,発熱のエピソード,摂食に関する問題がみられる頻度が高かった.

  • 高齢者における透析導入前後の機能状態
    Functional Status of Elderly Adults before and after Initiation of Dialysis

    末期腎不全の高齢患者において,透析導入前の機能状態が透析導入後も維持されるかどうかは明らかではない.この研究では,1998 年 6 月~2000 年 10 月に透析を開始した,米国の介護施設入居者全員の機能状態を評価した.このような入居者においては,透析導入は機能状態の持続的かつ大幅な低下と関連していた.

  • HIV 感染患者に対するインターロイキン-2 療法
    Interleukin-2 in Patients with HIV Infection

    ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染患者では,抗レトロウイルス療法による HIV 管理を通じた CD4+細胞数の増加が,健康状態改善の重要な代理マーカーとなっている.2 件の前向き無作為化試験において,抗レトロウイルス療法にインターロイキン-2 療法を併用することで CD4+細胞数は増加したが,臨床的利益は認められなかった.

CLINICAL PRACTICE

  • 細菌性下痢症
    Bacterial Diarrhea

    47 歳の男性が,下痢が 1 週間続き,ここ 5 日間は肉眼的血便がみられると訴えている.旅行歴,病人との接触,消化器系の基礎疾患はないという.この男性をどのように評価し,感染原因を治療すべきであろうか?

MECHANISMS OF DISEASE

  • 細胞死
    Cell Death

    この総説は,細胞死の 3 つの主要な機序であるアポトーシス,自食作用に関連する細胞死,壊死についてわかりやすく説明している.著者らは,それぞれの機序による細胞死の臨床的意義について論じ,解明が進んだことで新しい治療が考案されている分野を示している.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 進行性の呼吸困難を呈する男性
    A Man with Progressive Dyspnea

    27 歳の男性が,進行性の呼吸困難と,ここ 2 年間続いていた運動耐性低下のため当院を受診した.画像検査でびまん性の肺線維症が判明した.皮膚の色が薄く呼吸器疾患のある家族が数人いるというが,男性の皮膚の色は家族の多くと比較して薄かった.男性は打撲傷になりやすかった.診察では,肌は青白く,手足にばち指があり,呼吸音は正常で,虹彩色素沈着と水平眼振がみられた.診断手技が行われた.

HEALTH POLICY REPORT

  • 加糖飲料への課税がもたらす利益
    Benefits of Taxing Sugar-Sweetened Beverages

    この数十年で加糖飲料の消費量は増加しており,こうした飲料の摂取は,肥満や健康上の有害転帰の一因となることを示唆するエビデンスがある.著者らは,加糖飲料に対する課税がもたらす公衆衛生および経済への利益の可能性について論じている.

INTERACTIVE MEDICAL CASE

  • 血液の謎
    A Bloody Mystery

    血液の謎

    この双方向の特集記事では,歯石除去後 5 時間にわたり歯肉出血が続いたため救急クリニックを受診した 62 歳の女性の症例を紹介している.NEJM.org において,この症例の検査を指示してご自身の診断・治療技術を確認し,ほかの方と比較してください.