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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
September 9, 2010
Vol. 363 No. 11
ORIGINAL ARTICLE
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結核とリファンピン耐性の迅速な検出
Rapid Detection of TB and Rifampin Resistance結核が疑われる患者から採取した検体を,結核および薬剤耐性についていくつかの異なる手法で検査した.自動分子検査の感度は,塗抹陽性の培養陽性検体で 98%,塗抹陰性の培養陽性検体で 72~90%であり,検査時のリファンピン耐性は 97%超と同定された.
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遺伝子とフックス角膜ジストロフィー
Genes and Fuchs's Corneal Dystrophyこの加齢性角膜ジストロフィーのゲノムワイド関連研究では,E2-2 転写因子をコードする TCF4 の変異体との有意な関連が認められた.もっとも強く関連している遺伝子マーカーのリスク変異のオッズ比は約 5 であった.
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骨髄異形成症候群における悪性幹細胞
Malignant Stem Cells in Myelodysplastic Syndromeこの研究では,del(5q)骨髄異形成症候群患者でレナリドミドが奏効し輸血非依存性となった例においても,レナリドミド耐性の骨髄異形成症候群幹細胞が持続し,遺伝子損傷を生じ続け,再発の原因となりうることを示している.
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大腸手術におけるゲンタマイシン-コラーゲンスポンジ
Gentamicin-Collagen Sponge in Colorectal Surgeryゲンタマイシン-コラーゲンスポンジは,米国外で手術部位感染の予防に使用されている.大腸手術を受ける患者を対象にしたこの試験では,スポンジを筋膜の上に挿入した患者で,手術部位感染率は低下せず,かえって上昇した.
CURRENT CONCEPTS
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多剤耐性結核 ― 予防と管理における重要なステップ
MDR-TB ― Critical Steps for Prevention and Control2008 年に,世界で推定約 440,000 例が新たに多剤耐性結核(MDR-TB)と診断された.この総説では,MDR-TB の予防と管理を世界規模で進めるために,取り組まれるべき重要な課題と,なされるべき政策の変更について述べている.
SOUNDING BOARD
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マンモグラフィー戦争の教訓
Lessons from the Mammography Warsこの論文で著者らは,いかなる介入にも有益性と有害性についての議論が残ると主張している.データに合意が得られても,主観的基準は異なる場合がある.とくにグレーゾーンの問題で恣意的な判断を下すのに,専門家のみに頼るべきであろうか?
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE VIDEO
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羽ばたき振戦
Asterixis50 歳の男性が,黄疸が 17 日間続いたため救急治療室を受診した.ほかの病歴はなく,身体診察では慢性肝疾患の徴候は認められなかった.
CLINICAL PRACTICE AUDIO
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喘息の救急治療
Emergency Treatment of Asthma前年に喘息で集中治療室に 2 回入室した 46 歳の女性が,上気道疾患が 4 日間続き,呼吸困難と喘鳴が 6 時間続いたため受診した.
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横断性脊髄炎
Transverse Myelitis28 歳の女性が,この 3 日間に進行した脱力と,胸部下方のしびれ,尿意切迫のため受診した.女性はほかの点では健康である.
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
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膝関節の臨床評価
Clinical Evaluation of the Knee膝関節はもっとも複雑な関節の一つである.膝関節の愁訴は,プライマリケア医が評価を行う筋骨格症状の中で 2 番目に頻度が高い.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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妊娠しにくい
Hard to Conceiveネパール出身の 31 歳の女性が,過去 18 ヵ月間に,避妊をせずに性交渉を定期的に行ったが妊娠しなかったため,プライマリケア医を受診した.