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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
June 12, 2014
Vol. 370 No. 24
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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閉塞性睡眠時無呼吸に対する持続陽圧呼吸,減量,またはそれらの併用
CPAP, Weight Loss, or Both for Obstructive Sleep Apneaこの試験では,閉塞性睡眠時無呼吸患者に持続陽圧呼吸と減量を併用した場合,C 反応性蛋白値の低下には,それぞれを単独で用いた場合と比較して増分効果は認められなかったが,インスリン抵抗性,トリグリセライド値,血圧には改善が認められた.
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閉塞性睡眠時無呼吸に対する持続陽圧呼吸と酸素補給との比較
CPAP versus Oxygen in Obstructive Sleep Apnea閉塞性睡眠時無呼吸の患者において,持続陽圧呼吸(CPAP)により 24 時間平均動脈圧がわずかに低下したが,夜間酸素補給では低下しなかった.患者にとっては CPAP のほうが使用がむずかしいが,酸素補給よりも推奨される.
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イブルチニブに対する耐性
Resistance to Ibrutinib慢性リンパ性白血病患者の一部では,ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬イブルチニブに対する耐性が生じる.2 種類の耐性変異が見出された.より多く認められた変異は,薬剤の結合部位を変化させることにより結合を可逆的にした.ごく少数で認められた変異は,BTK を効率的に迂回する下流のキナーゼを活性化させた.
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関節症性乾癬に対するブロダルマブ
Brodalumab in Psoriatic Arthritis関節症性乾癬患者を対象としたこの試験では,インターロイキン-17 受容体 A に対するヒトモノクローナル抗体であるブロダルマブにより改善率が上昇した.まれな有害事象を評価するために,より大規模かつ長期の試験が必要である.
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ホルモン感受性リパーゼと 2 型糖尿病
Hormone-Sensitive Lipase and Type 2 Diabetesホルモン感受性リパーゼをコードする遺伝子のヌル変異によって,2 型糖尿病が引き起こされ,脂肪細胞の矮小化,脂肪分解の低下,インスリン抵抗性,白色脂肪組織の二次的炎症が生じる.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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発疹,筋肉痛,脱力を呈する男性
A Man with a Rash, Myalgia, and Weakness32 歳の男性が,青紫色の皮疹が出現した後に筋肉痛と脱力を呈し,呼吸不全にいたったため入院した.中心部が白色の新たな丘疹が出現した.診断検査が行われた.
PERSPECTIVE
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“doc fix(メディケア医師の持続可能成長率からの救済)” — またしても逸した機会
The “Doc Fix” — Another Missed Opportunity米国議会は,持続可能成長率(SGR)の算定式によるメディケア医師報酬の削減を,この算定式を恒久的に撤廃するのではなく,またも一時無効とした.しかし,恒久的な対策を盛り込んだ最近の法案には,近い将来,より決定的な措置が取られるとの期待感がある.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE VIDEO
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明滅する膝
A Blinking Knee30 歳の女性が,おそらく就寝中の虫刺されによるものと思われる,左下肢に広がる発赤,腫脹,水疱が 1 日続いたため受診した.このビデオでは,過増殖の皮膚炎部位におけるクインケ徴候を示す.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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平衡を失う
Off Balanceこの双方向性の特集記事では,64 歳の男性が不安定歩行,視覚変化,全身脱力感,頭痛,活動時の呼吸困難悪化のため受診した.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
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成人に対する骨髄穿刺針の挿入
Insertion of an Intraosseous Needle in Adultsこのビデオでは,成人患者に対する骨髄穿刺針の留置を実演する.ドリルによる機械的な挿入と,手動での挿入の両方を示す.
CLINICAL PRACTICE AUDIO
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血圧が上昇した小児と青年
Children or Adolescents with Elevated Blood Pressure高血圧の小児と青年の評価により,高血圧の二次的な全身的影響(とくに腎疾患)に関する所見を見出すことが可能である.初期療法は通常非薬理学的なものであるが,ほかの方法が失敗したり,高血圧が重度であったり,糖尿病などの併存疾患がある場合には薬物療法が用いられる.