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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
April 9, 2015
Vol. 372 No. 15
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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プライマリ PCI 時の用手的血栓除去術の併用
Manual Thrombectomy during Primary PCIST 上昇型心筋梗塞患者が,プライマリ PCI 施行時に血栓除去術を併用する群と,併用しない群に割り付けられた.180 日の時点で,死亡または心血管イベントの主要転帰に群間で有意差は認められなかった.血栓除去術併用群では,30 日の時点での脳卒中の発生率が,非併用群よりも高かった.
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僧帽弁手術時に行う心房細動の外科的アブレーション
Surgical Ablation of AF during Mitral-Valve Surgeryこの試験では,僧帽弁手術を受ける心房細動患者を,外科的アブレーションを行う群と,アブレーションを行わない群に割り付けた.6 ヵ月と 12 ヵ月の時点で,アブレーション群のほうが,心房細動が発生していない患者が多かったが,永久ペースメーカーを必要とする患者が多かった.
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重症患者に輸血する血液の保存期間
Age of Transfused Blood in Critically Ill Patients重症患者 2,400 例超を対象とした試験において,平均 6 日前に提供された血液を輸血した患者と,平均 22 日前に提供された血液を輸血した患者とで,90 日死亡率は同程度であった.輸血血液の保存期間は転帰に影響を及ぼさなかった.
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赤血球の保存期間と心臓手術の転帰
Red-Cell Storage and Cardiac Surgery Outcomes心臓手術を受ける患者約 1,100 例を対象とした試験において,保存期間 10 日以内の赤血球を輸血した患者の転帰に,保存期間 21 日以上の赤血球を輸血した患者の転帰と比較して有意差は認められなかった.
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ワルデンシュトレームマクログロブリン血症に対するイブルチニブ
Ibrutinib in Waldenström’s Macroglobulinemia3 施設で実施された研究で,1 種類以上の治療を受けたことがあるワルデンシュトレームマクログロブリン血症患者において,イブルチニブは,73%の大奏効率と関連していた.グレード 2 以上の毒性作用として,好中球減少が患者の 22%で発現した.
REVIEW ARTICLE
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炎症性腸疾患患者における癌
Cancers in Patients with Inflammatory Bowel Diseaseこの記事では,炎症性腸疾患に関連するさまざまな癌と,その治療薬について概説する.経過観察に関する推奨が示されている.
PERSPECTIVE
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次なる流行 — エボラから学ぶ教訓
The Next Epidemic — Lessons from Ebolaエボラ流行に対する世界の注目が薄れるにつれて,われわれはそれから学ぶ機会を失う恐れがある.重要な教訓の 1 つは,疾患の集団発生に対する世界規模の警告・対応システムが必要であるということである.このようなシステムの構想について,Bill Gates が概略を述べる.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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成人の喉頭蓋炎
Epiglottitis in an Adult65 歳の,それまで健康であった女性が,咽頭痛,嚥下困難,くぐもった声,発熱が 7 日間続いたため受診した.側方頸部軟組織 X 線検査により,喉頭蓋腫脹を示す「母指徴候(thumb sign)」が認められ,喉頭蓋炎が示唆された.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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下痢と背部痛を呈する男性
A Man with Diarrhea and Back Painこの双方向の特集記事では,持続するびまん性の腹痛と,1 日 6~7 回の下痢が6 週間続いた 43 歳の男性の症例を紹介している.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
QUICK TAKE
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赤血球の保存期間と手術の転帰
Red-Cell Storage and Surgery Outcomes赤血球の保存期間は,心臓手術を受けた患者の転帰にどのように影響するのだろうか? 最近の研究知見を短い動画にまとめている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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次なる流行に備える
Preparing for the Next EpidemicNicole Lurie が,エボラ流行から学んだ教訓と,今後の世界規模の疾病の脅威に備える方法について論じている.