- 目 次
-
This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
November 19, 2015
Vol. 373 No. 21
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
-
早期乳癌における遺伝学的プロファイルと治療の選択
Genetic Profile and Therapy Choice in Early Breast Cancer21 個の遺伝子の Oncotype DX プロファイルから再発リスクが低いことが示唆された,エストロゲン受容体陽性リンパ節転移陰性早期乳癌の患者では,内分泌療法のみによる治療で安全性に問題はなく,補助化学療法への曝露が回避された.
-
生体弁における弁尖血栓症の可能性
Possible Leaflet Thrombosis in Bioprosthetic Valves経カテーテル大動脈弁置換術に関する 1 件の臨床試験の患者 22 例と,2 つの登録の患者 17 例において,CT 上で弁尖の動きの低下が認められた.この状態は,抗凝固薬療法により消失した.
-
RTS,S/AS01 マラリアワクチンの多様性と有効性
Diversity and Efficacy of the RTS,S/AS01 Malaria Vaccineマラリアワクチンの必要性は非常に高まっている.臨床開発がもっとも進んでいる候補ワクチン RTS,S/AS01 は,遺伝的に一致するマラリア原虫株の感染に対して,一致しない原虫株の感染に対するよりもワクチンの有効性が高いことが,ふるい分け分析によって示された.
-
ポリマー不使用の薬剤被覆ステント
Polymer-free Drug-Coated Stents出血リスクの高い冠動脈疾患患者に対し,ウミロリムス被覆ステントまたはベアメタルステントを留置し,その後抗血小板薬 2 剤併用療法を行った.複合エンドポイント(心臓死,心筋梗塞,ステント血栓症)と臨床所見に基づく標的病変血行再建は,薬剤被覆ステント群のほうが少なかった.
-
RS ウイルス実験感染試験における経口 ALS-008176 の活性
Oral ALS-008176 Activity in an RSV Challenge StudyRS ウイルス感染に対する治療の選択肢は限られている.新規の経口ヌクレオシドアナログ ALS-008176 は,ヒト感染モデルにおいて中程度の抗ウイルス活性を示した.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
-
外耳道に病変を有する女性
A Woman with a Lesion of the Ear Canal27 歳の女性が,出血を繰り返す左外耳道の瘙痒性病変のため受診した.病変は,敷石状で,複数の隆起血管を認めた.診断手技が行われた.
PERSPECTIVE
-
Freddie Gray 時代の卒後医学教育
Graduate Medical Education in the Freddie Gray EraFreddie Gray の死と,アフリカ系アメリカ人への不当な扱いに対する抗議を受けて,ジョンズ・ホプキンス大学の内科研修プログラムでは,集団の健康を改善し,健康格差を是正するための手段の提供を目的としたカリキュラムを立ち上げた.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
-
緊張性気腹症
Tension Pneumoperitoneumポリープ切除を伴う大腸内視鏡検査を受けた 65 歳の女性が,手技の終了時に無反応状態となった.腹部に著明な膨満,鼓腸,圧痛が認められた.患者に行った開腹減圧術の様子を動画で紹介する.
ORIGINAL ARTICLE VIDEO
-
大動脈生体弁における弁尖の動きの低下
Reduced Leaflet Motion in Bioprosthetic Aortic Valves大動脈生体弁で起こりうる無症候性弁尖血栓症を紹介した動画クリップ集を,NEJM.org の双方向性の動画プレーヤーでご覧いただけます.
CLINICAL PRACTICE AUDIO
-
全般性不安障害
Generalized Anxiety Disorder全般性不安障害は,6 ヵ月以上続く持続的な不安と制御不能な心配を特徴とする.第一選択の治療は認知行動療法または薬物療法である.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
-
メディケアの今後
What’s Next for Medicare?Paul Ginsburg が,メディケアは今後,どのようにすれば医療供給を改善し,支出を抑制できるかについて論じている.
NEJM Quick Takes
-
生体弁における弁尖血栓症?
Leaflet Thrombosis in Bioprosthetic Valves?経カテーテル大動脈弁置換術を受けた後に脳卒中を発症した患者で,大動脈弁尖の動きに低下が認められた.無症候性弁尖血栓症は大動脈生体弁の使用に関連するのか? 新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
-
SPRINT 試験
The SPRINT Trial医師の多くは,50 歳を超える患者を治療する場合,収縮期血圧 140 mmHg 未満を維持するよう治療する.しかし,心血管リスクは,収縮期血圧が 115 mmHg を超えるにつれ上昇する.目標血圧を 120 mmHg 未満としたほうがよいのか? 新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
-
ANNEXA-A 試験と ANNEXA-R 試験
The ANNEXA-A and ANNEXA-R Trials第 Xa 因子阻害薬は血栓塞栓症の予防と治療に用いられるが,出血を引き起こす可能性がある.アンデキサネットはその抗凝固作用を中和するようにデザインされた薬剤であるが,有効なのであろうか? 新しい研究知見が短い動画にまとめられている.