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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
May 10, 2018
Vol. 378 No. 19
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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前立腺癌診断における MRI
MRI in Prostate-Cancer DiagnosisMRI で異常を認める部位を標的とした前立腺癌生検と標準的な経直腸的超音波ガイド下生検とで,診断の特異度・感度の比較が行われた.MRI 標的生検のほうが高リスク癌の検出率が高く,臨床的に意義のない癌の検出率が低かった.
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ジカウイルスと血液供給
Zika Virus and the Blood Supplyジカウイルスの出現とその急速な拡大を受け,米国内の血液供給を保護するための取組みが,診断検査とその導入の 2 つの面でなされた.2016~17 年の 15 ヵ月間で,400 万件超の献血血液の検査結果の評価が行われた.
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悪性黒色腫に対するペムブロリズマブ(抗 PD-1 抗体)による術後補助療法
Pembrolizumab (Anti–PD-1) Adjuvant Therapy for MelanomaIII 期悪性黒色腫を切除した患者を対象とした盲検試験で,術後補助療法としてペムブロリズマブを 3 週ごとに 1 年間投与した群の 1 年無再発生存率は 75%であったのに対し,プラセボ群では 61%であった.
REVIEW ARTICLE
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特発性肺線維症
Idiopathic Pulmonary Fibrosis特発性肺線維症の発症率は上昇しているとみられる.進行を防ぐには,早期に発見し,支持療法や薬剤による介入を行う必要がある.肺移植で治癒する可能性があるが,移植肺で再発する場合がある.
SOUNDING BOARD
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ジカウイルスと血液製剤の安全性
Zika Virus and Blood-Product Safetyこの 2 年間におけるアメリカ大陸でのジカウイルスの急速な出現と拡大により,輸血の安全性に関する深刻な懸念が高まっている.著者らは,血液製剤の安全性の確保に伴う課題について論じている.
PERSPECTIVE
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予防的介入の展開
Deployment of Preventive Interventions歴史的に,予防的サービスは費用が節約される場合にのみ導入されているが,治療は費用に関係なく,利益とリスクに基づき評価されている.結果として,効果的な行動介入が診療に導入されていない.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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手掌線状黄色腫
Xanthoma Striatum Palmare重症高コレステロール血症と,胆汁性肝硬変の既往がある 49 歳の男性が,痛みを伴う手掌線状黄色腫で受診した.症状は週 1 回の LDL アフェレシスにより改善した.
CLINICAL PRACTICE FULL TEXT AUDIO
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本態性振戦
Essential Tremor本態性振戦は,両側上肢の動作時振戦が 3 年以上単独でみられることを特徴とする.薬物治療抵抗性の本態性振戦には,脳深部刺激療法や MRI ガイド下集束超音波治療などの選択肢がある.NEJM.org でお聴きください.
CLINICAL PRACTICE VIDEO
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「本態性振戦 プラス」
“Essential Tremor Plus”77 歳の患者が動作時・姿勢保持時の両上腕の振戦,および顎と声帯の軽度の振戦で受診した.動画で紹介する.
NEJM QUICK TAKE
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米国の献血血液のジカウイルスのスクリーニング
Screening U.S. Blood Donations for Zikaジカウイルス感染による重症の転帰,無症状の旅行者が多いこと,輸血による伝播の報告を考慮すると,リスクを最小限に抑える方法として,献血血液のスクリーニングは費用対効果が高いのだろうか? 新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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業績評価
Performance MeasuresCatherine MacLean が,医師の業績評価と,医療の提供と完全に統合されることについて論じている.