The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

Share

RSS

日本語アブストラクト

April 11, 2002 Vol. 346 No. 15

男性の包皮環状切除,陰茎ヒトパピローマウイルス感染と女性パートナーにおける子宮頸癌
Male Circumcision, Penile Human Papillomavirus Infection, and Cervical Cancer in Female Partners

X. CASTELLSAGUE AND OTHERS

背景

男性の包皮環状切除が,男性における陰茎へのヒトパピローマウイルス(HPV)感染や女性パートナーにおける子宮頸癌のリスクを減少させるかどうかについては明らかになっていない.

方 法

われわれは,5 ヵ国における子宮頸部上皮内癌と子宮頸癌に関する 7 つの症例対照研究の 1 つに登録された 1,913 組のカップルに関するデータを集計した.包皮環状切除の有無は自己報告で,データの正確度は 3 つの研究施設での理学的検査によって確認した.陰茎での HPV DNA の有無は,男性 1,520 例においてポリメラーゼ連鎖反応法によって評価し,1,139 例(74.9%)において適切な結果が得られた.

結 果

陰茎 HPV は,包皮環状切除なしの男性 847 例中 166 例(19.6%)で,また包皮環状切除の男性 292 例中 16 例(5.5%)で検出された.はじめて性交を行った年齢,生涯の性的パートナー数およびその他の潜在的交絡因子で補正すると,包皮環状切除の男性は,包皮環状切除なしの男性よりも HPV 感染を受けていないようであった(オッズ比,0.37;95%信頼区間,0.16~0.85).一夫一婦制の女性で,その男性パートナーが 6 人以上の性的パートナーをもっていて包皮環状切除を施行していると,男性パートナーが包皮環状切除なしの女性よりも子宮頸癌のリスクが低かった(補正オッズ比,0.42;95%信頼区間,0.23~0.79).結果は,健康診断によって包皮環状切除が確認された男性の亜群においてもほぼ同じであった.

結 論

男性の包皮環状切除は,陰茎の HPV 感染リスクの減少と関連し,また,複数の性的パートナーをもったことのある男性の場合では,彼らの現在の女性パートナーにおける子宮頸癌のリスク減少と関連している.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 346 : 1105 - 12. )