The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 3, 2002 Vol. 346 No. 1

精神分裂病患者の再発予防におけるリスペリドンとハロペリドールの比較
A Comparison of Risperidone and Haloperidol for the Prevention of Relapse in Patients with Schizophrenia

J.G. CSERNANSKY, R. MAHMOUD, AND R. BRENNER

背景

精神病患者に対する維持療法の主な目的は,再発予防である.われわれは,精神分裂病患者および分裂感情障害患者において,再発率に対する新規非定型抗精神病薬リスペリドンと従来型神経弛緩薬ハロペリドールの作用を長期間比較検討した.

方 法

40 施設における二重盲検前向き試験で,慢性精神分裂病または分裂感情障害の安定状態にある成人外来患者を,リスペリドンまたはハロペリドールを可変用量で最低 1 年間投与する群に無作為に割付けた.

結 果

無作為に割付けた患者 397 例のうち 2 例は,試験薬を投与しなかったため,データを除外した.1 施設の 30 例のデータはすべて,データの完全性が懸念されたため,試験スポンサーであるヤンセン研究所(Janssen Research Foundation)により除外された.投与期間の中央値はリスペリドン群で 364 日,ハロペリドール群で 238 日であった(p=0.02).解析が可能であったリスペリドン群の 177 例およびハロペリドール群の 188 例のうち,それぞれ,44.1%および 52.7%は,再発以外の理由により投与を中止した.試験終了時の再発リスクの Kaplan-Meier 推定値は,リスペリドン群は 34%,ハロペリドール群は 60%であった(p<0.001).ハロペリドールの Cox モデルによるリスク比は 1.93 であった(95%信頼区間,1.33~2.80;p<0.001).あらゆる理由による初期の投与中止頻度は,ハロペリドール群のほうが高かった(リスク比,1.52;95%信頼区間,1.18~1.96).リスペリドン群はハロペリドール群に比べて,精神病症状および錐体外路系副作用の平均重症度がより大きく低下した.

結 論

臨床的に安定した精神分裂病または分裂感情障害の外来成人患者には,ハロペリドールを投与するよりも,リスペリドンを投与するほうが,再発のリスクが低い.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 346 : 16 - 22. )